「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
11月29日は“いい肉の日”。この日ばかりは、駅弁も“いい肉”駅弁を選びたいものです。東北・岩手は、前沢牛をはじめとしたブランド肉の産地として、全国的に知られています。話題の門崎熟成肉で有名なのが、一関を拠点に東京にもお店を展開している「格之進」。この格之進を展開する株式会社門崎とのコラボレーションで作られている牛肉駅弁が、一ノ関駅にはあります。さあ、いったいどんなお弁当なのでしょうか?
駅弁味の陣2021・気ままに味めぐり(第8回)
東京から最高時速320kmの東北新幹線「はやぶさ」で約2時間。世界文化遺産・平泉の玄関口、一ノ関駅に到着します。一関は厳美渓、猊鼻渓をはじめとした景勝地があり、豊富な湯量に恵まれた温泉郷でもあります。私は、秋田県境にある須川温泉が好きで、一時期は毎年のように通っていたこともあります。残念ながら、須川温泉の今シーズンの営業は終了。来年(2022年)春の営業再開が待ち遠しいものです。
一ノ関駅には創業100年以上の老舗駅弁業者・斎藤松月堂と、平成生まれの実力派「格之進」を展開する株式会社門崎のコラボレーションで作られている駅弁があります。その名も「金格ハンバーグと牛あぶり焼き弁当」(1280円)。掛け紙にも駅弁マークとともに格之進と斎藤松月堂のロゴが入り、格之進の金格ハンバーグ、斎藤松月堂の牛肉あぶり焼き、牛すじ煮込みという、それぞれの自慢の3品をメインとした“いい肉”の駅弁です。
【おしながき】
・ご飯
・金格ハンバーグ
・牛肉あぶり焼き
・しめじとエリンギのソテー
・野沢菜炒め
・潮吹き昆布
・紅生姜
・斎藤松月堂特製牛すじ煮込み パプリカ
黒毛和牛を中心とした国産牛と岩手・花巻が誇るブランド豚「白金豚」を使い、つなぎの原材料も地場産品にこだわった格之進の「金格ハンバーグ」は、1つ1つ丁寧にオーブンで焼き上げられたもの。これに斎藤松月堂自慢の牛肉のあぶり焼きと、醤油と山椒で甘辛く煮こまれた牛すじ煮が加わります。いずれも肉のうま味がギュッと凝縮されていて、“冷めても美味しい”肉駅弁に仕上げられています。蓋を開けると気持ちが高まりますね。
斎藤松月堂の「金格ハンバーグと牛あぶり焼き弁当」は、一ノ関駅の他、盛岡駅でも販売があります。また、11月30日まで開催されている、東日本エリアの駅弁人気投票「駅弁味の陣2021」にもエントリーしています。いい肉の日は、岩手県ののどかな風景を思い浮かべながら、美味しい肉駅弁をじっくりと味わってみてはいかがでしょうか。
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連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/