表現の「自由」と「規制」そのバランス  山田太郎参議院議員が語る

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月29日放送)に参議院議員の山田太郎が出演。表現の規制について解説した。

表現の「自由」と「規制」そのバランス  山田太郎参議院議員が語る

参院予算委員会で質問する自民党・山田太郎氏=2020年3月16日午前、国会・参院第一委員会室 写真提供:産経新聞社

表現規制

3月24日に星海社新書から『「表現の自由」の闘い方』という本を刊行した山田太郎参議院議員。山田氏が取り組んでいる「表現の規制問題」について語った。

飯田)『「表現の自由」の闘い方』の漫画や挿絵は、漫画家で「表現の自由を守る会」の赤松健さんがご担当されています。「表現の自由を守る会」は山田さんが会長ですが、表現の自由は常に脅かされているということですか?

山田)日本は他国に比べれば表現が自由だと言われます。それでも、いろいろと表現が厳しくなっていると思います。

「ジェンダー論」は重要だが、バランスを欠くと表現の自由を制約することも

山田)去年(2021年)は表現規制が一層、厳しくなった部分があります。1つは「ジェンダー論」が議論されるようになりました。ジェンダーは大切な考え方なのですが、一方で、漫画のキャラクターに性別を付けてはいけないのではないかということや、公式のマスコットに対して、「なぜ男性をイメージしているのか」ということまで言われてしまうのです。そうなると、作者が自由に表現したいことができなくなってしまうという問題があります。

飯田)そこまで言われると。

山田)アカデミー賞も新たな基準をつくりました。それ自体は悪いことではないのですが、行き過ぎてしまうと自由にものがつくれなくなる。この1~2年で、ジェンダーに関する議論は重要なものになりましたが、バランスを欠くと、表現については厳しい状態になるということです。

アメリカでもネット上の規制が厳しくなっている

飯田)ジェンダーや、ポリティカル・コレクトネスなどを突き詰めると、「あれはダメ、これもダメ」となり、表現の自由に影響を及ぼす。バランスを取らなくてはいけないという話ですね。

山田)海賊版やゲームに対する規制、誹謗中傷などについての議論も強化すれば、表現の自由にも抵触するし、さりとて、放っておけばネットが荒れてしまう。

飯田)そうですね。

山田)「GAFAM」というアメリカのプラットフォーマーが、小学生がランドセルを背負った写真を流通させてはいけないなど、独自の基準をつくりはじめました。

飯田)そのような写真を載せた記事が削除されるなど。

山田)ツイッターやフェイスブックでも、こういう表現をすると規制されるなど、去年辺りから改めて厳しくなって来ています。

飯田)その基準がわからないではないかと。

山田)情報は大量にあるので、人工知能のようなものを使って対応するのです。コンピューター任せのようなところもあり、規制した側にも理由がわからないというような問題が起こる。

侮辱罪の厳罰化

飯田)ネット上の誹謗中傷に関しても、侮辱罪が強化されるというようなことが報道されていますが、この辺りも表現の自由とは関わりますか?

山田)自民党のなかで表現の自由の件や誹謗中傷について、私はそれをつくる担当の事務局次長をしています。直接、誹謗中傷に関する侮辱罪の厳罰化に携わりました。いままでは侮辱罪で捕まっても拘留は30日未満、科料も1万円未満でした。女子プロレスラーの木村花さんのケースも、1人の人間が亡くなっているのに科料は9000円でした。そういう実態があったのです。

飯田)人が亡くなっても9000円。

山田)ただ、それを「懲役1年に」あるいは「科料を30万円にする」ということが重要なわけではありません。

公訴時効を3年に延長し、実行力を持たせる ~表現したことには責任が伴う

山田)公訴時効というものがありますが、いままで侮辱罪は1年しか告訴することができなかったのです。裁判にかけても締切りがあった。1年だと、ネット上で海外にサーバーがあった場合などは、相手を特定するにも時間がかかります。私の意図はこの公訴時効を3年に延長し、実行力を持たせるということです。

飯田)実行力を持たせる。

山田)大切なのは、何を表現してもいいけれど、「表現したことについては責任が伴うのだ」ということです。そのようなバランスを取る必要がある。何をしてもいいということではないのです。

飯田)野放図な自由ではないということですね。

政治的な発言もバランスが取れた主張であれば侮辱にはならない

山田)もう1つ、特に政治に関しても「何かを言えば、これから捕まるのではないか」ということがネットでも言われていますが、そのようなことはありません。きちんとした主張は侮辱にもあたらないし、刑法35条のなかに正当な理由の違法性阻却事由というものをつくっています。

飯田)すべてが侮辱とされるのではない。

山田)罰則のところばかりが強調されるのですが、バランスを取った考え方であれば大丈夫だということです。逆に言うと、「表現の自由を守らなければならない」ということについては、「デジタル社会推進特別委員会 インターネット上の誹謗中傷・人権侵害等の対策PT」の事務局次長として、しっかり手当しました。

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