「子どもに関わる機会」が減った現代で、どう子育てに向き合うのか
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ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(5月8日放送)に、社会福祉法人清隆厚生会「こども園ひがしどおり」理事長・園長の坂崎隆浩が出演。こども家庭庁について語った。
坂崎:こども家庭庁からこども省へという構想について、おそらく私は誰よりも早く考えていました。自見先生たちが提案していたことも、ずっと頭のなかにありました。願いとしては0歳児から積み上げられていく教育があり、一方では障害や貧困、虐待の状況にあるような子どもたちを拾っていく。幼児教育が小学校へつながっていくことが基本的な望みです。いまは文科省とこども家庭庁に分かれるわけですが、将来的には一元化することを付帯決議にしていただきたい。
自見はなこ:なるほど。
坂崎:教育と福祉がバーサスの関係にあるのが、本来ならばおかしいのです。教育のなかに、小さい子どもなら福祉があって当然ですし、福祉のなかにも教育がなければならない。そういう新しい仕組みをつくる必要があると思います。
自見:長年の保育のご経験から、昔と現在の親子の関わり方の変化や、今後求められる「親子のコミュニケーション」について、アドバイスをお願いします。
坂崎:親子関係が希薄になってきた部分は否めませんが、昔が全てよかったわけでもありません。いまの若い人たちにも十分な資質があると思います。いまは子どもに関わる時間が非常に少ない。学校や職場などで、親子のコミュニケーションを学んでいく仕組みをつくってあげること。そして、まだまだ熱い気持ちを持っている理事長や園長はたくさんいるので、声をかけてくれれば、助けてくれる人はたくさんいると思います。
自見:子どもに関わる機会が減ったというのは、その通りだと思います。昔は兄弟も多く、例えば15歳のお姉ちゃんが3歳の弟の面倒を見るようなこともありました。子どもに触れる機会が少ないと、その後、自分が初めて触れる親子関係に影響が出てきますよね。それでは最後に、ラジオの前の子育て中のママやパパへ、メッセージをお願いいたします。
坂崎:子どもは未来そのものです。人は突然、いい親になれるわけではありません。子どもとの濃密な時間は短いものです。辛いと思うこともあるかも知れませんが、たくさんの笑顔を子どもと一緒に体験してください。幼少期の幸せだった思い出は、子どもの心のなかにずっと残っていきます。お父さんやお母さんも一緒に笑って、たくさん遊んでください。
番組情報
この番組は、子育てで日々奮闘しているママやパパ、そしておじいちゃん、おばあちゃん、ご近所さんなど、子育てに関わる皆様に、役立つ情報を提供してゆく子育て応援プログラムです。
ナビゲーター:尾木直樹 アシスタント:淵澤由樹(フリーアナウンサー)