『TANG タング』二宮和也、今度の相棒はロボット?
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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1070回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、8月11日に公開された『TANG タング』と『野球部に花束を』をご紹介します。
映画館で観たい!『TANG タング』 ~人生に迷子になっても、きっと大丈夫!
2015年に、イギリスの作家デボラ・インストールが発表した「ロボット・イン・ザ・ガーデン」。心に傷を抱えた男と壊れかけのロボットの交流を描いた小説は、世界各国で人気を博し、日本でもベストセラーとなっています。
そしてこの夏、多くの人に愛される小説が『TANG タング』のタイトルで、実写映画化されました。
『TANG タング』のあらすじ
無職で毎日ゲーム三昧の日々を送っている、春日井健。弁護士である妻の絵美との未来も諦めてしまい、人生を一歩も踏み出せずにいた。
そんな彼の前に突然現れたのが、記憶をなくした迷子のロボット、タング。見るからにポンコツなタングを疎ましく思い、最初は厄介払いしようとした健だったが、タングが失った記憶には、世界を変える秘密が隠されていることを知る。
しかし謎の人物たちが、タングを捕まえようと迫ってきて……。
『TANG タング』のみどころ
本作の主人公で“人生に迷えるダメ男”春日井健を演じたのは、二宮和也。
吉永小百合、渡辺謙など錚々たる名優と共演し、その存在感を遺憾なく発揮してきた彼が今作で共演するのはロボット。記憶も感情も持たないはずのタングと心を通わせていく様子を、エモーショナルに演じています。
共演には、満島ひかり、市川実日子、小手伸也、奈緒、京本大我、武田鉄矢といった実力派キャストが勢ぞろい。また人気お笑いコンビのかまいたち(山内健司・濱家隆一)が、タングを狙う悪役コンビをコミカルに演じていることにも注目ですよ。
そして本作のキーパーソンとなるのが、タイトルにもなっているタング。
アナログなビジュアルでありながら、実は最新鋭の機能が搭載されており、人懐っこくて好奇心旺盛なロボットです。その愛らしくて健気な姿に、きっと誰もが一目でトリコになってしまうはず。
妻に捨てられたダメ男と、ポンコツロボット。迷子同士の運命の出会いが、やがて壮大な冒険へとつながっていく心温まるストーリー。この感動の奇跡を、ぜひ映画館で。
コチラも映画館で観たい!『野球部に花束を』 ~理不尽ななかにも、青春はある!?
クロマツテツロウの同名コミックを実写映画化した『野球部に花束を』。
バラ色のチャラい高校生活を夢見ていたのに、ついうっかり野球部に入ってしまった男子高校生。彼らの理不尽すぎる日々を鮮烈に描いた青春コメディ。
丸刈りの儀式、地獄の5時間耐久ノック、厳しすぎる上下関係。コンプライアンスなど完全無視したエピソードの数々に、かつて部活動に勤しんだ経験がある人なら「あるある!」と共感できること、間違いなし。
折しも甲子園では、第104回全国高等学校野球選手権大会が開催中。連日熱戦が繰り広げられているいまこそ観て欲しい1作です。
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『TANG タング』
2022年8月11日(木・祝)から全国ロードショー
出演:二宮和也、満島ひかり、市川実日子、小手伸也、奈緒、京本大我(SixTONES)、山内健司・濱家隆一(かまいたち)、野間口徹、利重剛、景井ひな、武田鉄矢
原作『ロボット・イン・ザ・ガーデン』(作:デボラ・インストール/訳:松原葉子/小学館文庫)
監督:三木孝浩
脚本:金子ありさ
音楽:服部隆之
主題歌:milet「Always You」(SME Records)
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)2015 DI (C)2022映画「TANG」製作委員会
公式サイト https://wwws.warnerbros.co.jp/tang-movie/
『野球部に花束を』
2022年8月11日(木・祝)から全国ロードショー
出演:醍醐虎汰朗、黒羽麻璃央、駒木根隆介、市川知宏、三浦健人、里崎智也(野球解説者)、小沢仁志、髙嶋政宏
原作:クロマツテツロウ『野球部に花束を Knockin' On YAKYUBU's Door ~』(秋田書店「少年チャンピオン・コミックス」刊
主題歌:電気グルーヴ「HOMEBASE 」(C)macht inc.
音楽:海田庄吾
監督・脚本:飯塚健
配給:日活
(C)2022 「野球部に花束を」製作委員会
公式サイト https://entm.auone.jp/camp/yakyubu/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/