数量政策学者の高橋洋一が8月24日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。新型コロナにおける一部の規制緩和と岸田総理のオンライン記者会見について解説した。
全国のコロナ死者数343人、1日あたりで過去最多
8月23日に発表された新型コロナウイルスによる全国の死者数は343人で、過去最多となった。これまでの最多は2022年2月22日に確認された327人であった。
全数把握の見直し ~入国・帰国者の72時間以内の陰性証明書提示も条件付きで免除
飯田)一方で、新型コロナに関する規制の一部緩和という話もあり、全数検査を見直す。また、日本への入国・帰国時に求めている72時間以内の新型コロナ検査も、条件付きで免除する方向で検討に入ったということです。
高橋)条件というのは、ワクチンを打ったか打っていないかということなのだと思います。全数調査はいまでも完全にはできていませんよね。なぜ全数調査を求めるのかよくわかりません。「全数調査など意味がない」と言うと、マスコミが「これはコロナ隠しです」などと騒ぎますが。
飯田)全数調査について。
高橋)でもサンプル調査を行うというのは、「視聴率もそうではないですか」といつも言っています。視聴率は全数調査をしません。大体わかるからいいでしょうと。傾向はわかりますしね。定点調査と言うのだけれど、いわゆるサンプル調査です。それで全体がわかればいいのではないでしょうか。
定点調査(定点把握)でも対応はできる
高橋)重症者の数が少ないのであれば、そこだけ調べるという手もあります。数が多くなったらできないのです。保健所と医療機関が対応するわけだけれど、医療機関の方々は業務のあと、夜中にやっているなどという話をよく聞きます。そんなことでは、次の日の診療に差し支えてしまうではないですか。
飯田)「HER-SYS(ハーシス)」という管理システムへの登録があります。
高橋)大変でしょう。本末転倒になってはいけません。全然調べないというわけではなくて、サンプル調査でも対応できると思います。一般的に全数調査はあまりやらないですよ。
飯田)感染者数が少なく、病気の傾向もわからないときには全数調査も必要だったと思いますが。
高橋)数が少ないというのが大前提です。多かったらそもそもできません。
新型コロナに感染した岸田総理のオンライン記者会見 ~“ぶら下がり取材”のようにモニター前に記者が集まる不思議な光景
飯田)水際対策も結局、国内でこれだけ感染が拡がっているなかで、外から入ってくるハードルを高くしてもどうなのだということです。
高橋)岸田総理もコロナに感染してしまったので、この手の話は積極的に進めていただきたいですね。コロナになるといろいろな不合理がわかるでしょう。飯田さんも感染されたのでしょう?
飯田)2日間は体調的にも厳しく、何もする気が起きないという感じだったのですが、その先はやることがなくて大変だなと……。
高橋)岸田さんのように、会見もオンラインでできるではないですか。でもあのオンライン記者会見を見たら、記者の方が密になっていたのは不思議な光景でしたね。「記者もオンラインで対応すればいいではないか」と思いました。
飯田)総理がオンラインでやっているのであれば、記者もそれぞれの会社からオンラインでつなげば十分ですよね。
高橋)画面の前にみんなが集まっていたでしょう。
飯田)画面から出てくる音声に向かってICレコーダーを回しているのだけれども、「オンライン会議システムには録画機能がなかったかな」と思いますが。
高橋)面白いですよね。あれは不思議な風景でした。記者の人もオンラインでいいではないですか。
飯田)他の場面だと、オンライン記者会見はかなり行われていますが。
高橋)官邸だけ違うのかしら。ぶら下がりと同じ風景がありました。
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