キャスターの辛坊治郎が10月3日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。新型コロナウイルス死者数の判定基準について、「方針転換できないのは政治家の責任」と苦言を呈した。
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<第210回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説>衆議院本会議で所信表明演説を行う岸田総理 ~首相官邸HPより https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202210/3shu_san_honkaigi.html
辛坊)現行制度の問題点は非常に大きいです。厚生労働省は2年数カ月前、それまで自治体によってバラバラだった「コロナ死」の判定基準を変えました。どんな死因で亡くなろうが、最終的に亡くなった人がコロナに感染していたら、それは「コロナ死」として計上することにしたんです。
例えば埼玉県では、それまでコロナに感染していても脳卒中で亡くなったら死因は「脳卒中」としていました。ところが、厚労省の指針を受け、それまでは別の死因としていた人も感染していた場合、「コロナ死」として計上するようになったんです。ある日、まとめて計上したものですから、1日のコロナ死者数が一気に跳ね上がるということがありました。
実は統計がないためにはっきりしたことは分からないんですけれども、おそらく相当数は コロナ感染で重篤化して亡くなったんじゃなく、ご高齢の方が実際は老衰に近い形で亡くなっていたというようなケースがあるんじゃないかと思われます。しかし、現状でも亡くなったときにコロナに感染していたら自動的に「コロナ死」として計上されるわけです。いつまでこういうことを続けるんでしょうかね。
既に弊害のほうが大きいと皆が分かっているにもかかわらず、方針転換できないというのは政治家の責任だと思いますよ。最終的には政治決断すべきです。コロナをどのような病気として扱うかに関しては、全世界の中で一番遅れているのは中国ですけれども、その次に遅れているのはもしかすると日本ではないかという状況になりつつあります。