数量政策学者の高橋洋一が10月12日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。紙の保険証を原則廃止し、「マイナ保険証」に一本化するという政府の方針について解説した。
マイナンバーカード原則義務化
政府は紙の健康保険証を2024年秋にも原則廃止する方向で調整し、10月13日に発表する見通し。2021年10月からマイナンバーカードを保険証として利用する「マイナ保険証」が導入されているが、紙の保険証廃止後はそちらに一本化する方針。
飯田)交付率が5割ほどだからということですが。
高橋)マイナンバーは国民番号ですけれど、普通の国であれば、これがないと生活できません。それがなくても生活できるということは、電子化が遅れているということです。
国民番号がなく銀行口座を開けるのは日本くらい
高橋)アメリカに行ったら、これを最初に取らないと、まず銀行口座を開けません。日本ではできてしまうけれど。
飯田)アメリカでは。
高橋)どちらにしても「マイナンバーカード」はなくなります。スマホで入ります。スマホに入れるのは、クレジットカードを入れるのと同じ機能で簡単にできてしまいます。
なぜ「マイナンバーカード」に反対するのかがわからない
高橋)そういうことを考えると、「なぜ反対するのか」と思うのです。病院が機械を設置するのが大変だということはわかります。特に中小のところは。しかし、「保険制度があるからできない」、「クレジットカードが使えないからできない」など、いろいろな言い方をするのだけれど、大病院はみんなやっていますから。
飯田)クレジットカードが使えるようになっていますね。
保険証を電子化すれば確定申告の際の医療費控除が楽に
高橋)もともと医療業界は電子化を20年以上前から「やれ」と言われていても、できない業界なのです。電子化したら楽だと思うのですが。保険証を電子化すれば、確定申告のときに簡単なのです。
飯田)医療費控除とか。
高橋)医療費控除はとても簡単にできます。なぜこれを否定するのでしょうか。
飯田)保険点数の明細などを全部残しておかなくてはいけませんからね。
高橋)大変ですよ。マイナンバーカードで電子化すれば簡単です。
飯田)データをそこから引っ張ればいい。
他の国のやり方を見て対応すればいいこと
高橋)「現金取引がいい」ということが前提になっているのですが、違う理由なのではないでしょうか。「個人情報が流出する」と言う人もいるけれど、それとは違う理由で嫌なのだと思います。銀行口座と連動することは普通だと思いますが、そういうことを嫌がるのです。セキュリティの問題があると言いますが、他の国でもやっている制度ですから、危ないことはないと思います。
飯田)各国はすでにやっている。
高橋)どちらかと言えば、日本の方が遅れているのです。他の国のやり方をみて、セキュリティに問題があるのなら対応すればいいと思います。
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