団塊の世代が75歳を迎える「2025年問題」が医療現場に与える「影響」

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東京都医師会会長の尾﨑治夫氏が1月4日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。団塊の世代が75歳を迎える2025年問題について語った。

団塊の世代が75歳を迎える「2025年問題」が医療現場に与える「影響」

※画像はイメージです

2025年には約800万人の団塊の世代が75歳に

飯田浩司アナウンサー)2025年にはおよそ800万人の、いわゆる団塊の世代が75歳を迎えます。日本は超高齢社会に突入することにより諸問題が起こってきます。医療・介護分野、社会保障のコストの問題や、幅広い業種での人手不足が深刻化するのではないかと言われています。現場で日々医療に携わっていると、この問題は「待ったなし」という感じですか?

尾﨑)大震災の予測などとは異なり、2025年には団塊の世代の方が75歳以上になるのは事実で、2年後には必ずやってくるのです。

飯田)2年後には。

尾﨑)それに伴い、いろいろな社会構造が変わっていくことも事実です。2年後から少なくとも2040年ごろまでは、高齢化の状態が続いていきますので、どのように乗り越えていくのか考えなければいけません。本当はもっと前から考えていなければいけないのですが、この3年間はコロナで翻弄されましたので、ここで本腰を入れ、あと2年間で準備しなければいけません。

2025年は着実にやってくる

飯田)そもそも、2010年くらいの税と社会保障の一体改革のなかで、「2025年が1つの山になる。ここに向けていろいろ変えていくのだ」という議論があり、2025年問題という単語が報道で踊った時期がありました。しかし、その後は手付かずのままのものが多いということですか?

尾﨑)私たちは、ことあるごとに「2025年が迫ってきている」と言い続けています。ただ、聞いていらっしゃるときには「そうか」と思っていただけるのですが、また日常に戻ると忘れてしまうような状態です。しかし、着実に近づいてくるわけです。

団塊の世代が75歳を迎える「2025年問題」が医療現場に与える「影響」

新行市佳アナウンサー、尾﨑治夫氏、飯田浩司アナウンサー

2025年以降は医療費・介護費も増加

飯田)年齢別の医療費を平均で見ると、75歳以上の後期高齢者になったあと、一気にグラフが上がります。この部分の人数が多くなるということは、全体がひっ迫していくのですか?

尾﨑)確実に医療費や介護費は増えていくと思いますし、医療の進歩もあって、高額薬剤などが増えてきています。しかし、これを使わないようにしようというわけにはいきません。

飯田)高額薬剤を。

尾﨑)出生数も減少していて、2023年には80万人を割ると言われています。団塊の世代の時代は、1年に270万人が生まれていましたが、いまはるかに減って、4分の1くらいになってしまっているのです。

一方では少子化対策も行う必要がある

尾﨑)そのようななかで、少子化対策も行う必要があります。いまから始めても20年後にやっと社会を支える方々が増えてくることになるのです。

飯田)そうですね。

尾﨑)あと20年間はずっと少子になり、働く方、支える方が少ないなかで対応しなければいけない。医療や介護、福祉関係の人材はこれからたくさん必要になります。勤労人口が減りますから、それも確保できない。財源もそうですが、人材も確保しなければならないという問題があります。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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