強気発言の中国・秦剛外相は「“部長さん”クラス。交渉相手にならない」高橋洋一が解説

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数量政策学者の高橋洋一が3月8日(水)、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』に出演。前日から報じられている中国・秦剛外相の対アメリカ、日本に対する強気の発言の真意、裏側について解説した。

強気発言の中国・秦剛外相は「“部長さん”クラス。交渉相手にならない」高橋洋一が解説

中国、米の包囲網けん制  記者会見で、飲み物を口にする中国の秦剛外相=2023年3月8日、北京(共同)

『飯田浩司のOK! Cozy up!』月曜日~金曜日 6時~8時生放送


3月7日、中国の秦剛外相は、北京で開かれている全人代=全国人民代表大会に合わせ、就任以来初めてとなる記者会見を行った。会見では、「アメリカが方針を変更しなければ衝突、対立は避けられない」と警告する一方で、関係改善も呼びかけた。敵対的とみなした相手を威嚇する「戦狼外交」の姿勢を示している。

その秦剛外相について、高橋は「王毅氏の後任だが、“部長さん”レベル。中国の序列から見たら、政治局員である王毅氏の方が完全に上。その王毅氏も国家主席の習近平氏に跪く立場。以前、習近平氏と会談した安倍元総理が、王毅氏について『ゴルフ好き』と指摘したら、王毅氏が狼狽したことがあった。」と、中国における完全な序列制度について指摘した。続けて高橋は、「つまり、秦剛外相は交渉できる立場にないわけだから、強気な話を発信することしかできない。その立ち位置の発言をマスコミが大きく取り上げているのはどうなのか」と疑問を投げかけた。

また高橋は「外相どころか、王毅氏も国家間の交渉相手とはならず、トップの習近平氏しかその立場にない。これは独裁国家・共産圏の常であり、道を見誤ると大変だ。一方で、その習近平氏が何かを思い込んだら大変なことになる。だからアメリカはいろいろと牽制球を投げている」と、アメリカの外交政策を解説。

中国の今後の動きについて、高橋は「習近平氏にとって台湾併合は核心的利益。これを行わないと習近平氏3期目の成果とならない。」と指摘。その時期について、「来年2024年1月の台湾総統選を見守ることになるだろう。この選挙を現政権の民進党が獲るのか、親中の国民党が獲るのか、中国はそれを見極めて仕掛けてくることになる。」と述べた。具体的には、「国民党だったら『民意』という言葉で“台湾統一”を図ろうとし、民進党なら武力併合となるのではない
か」と予測した。習近平国家主席の任期は2027年までとなっている。

強気発言の中国・秦剛外相は「“部長さん”クラス。交渉相手にならない」高橋洋一が解説

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