作家で自由民主党・参議院議員の青山繁晴が4月28日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。今後の遊説の在り方について解説した。
岸田総理襲撃事件後の遊説の在り方 ~「私は聴衆のなかに入っていく」青山繁晴議員
飯田)岸田総理襲撃事件が選挙中に起こりましたが、今後の遊説の在り方も考えなければなりませんね。
青山)総理だけではなく、私のような普通の国会議員にも言えることなのですが、私は聴衆のなかに入っていくことはやめません。
飯田)青山さんは。
青山)多少、武術の心得はありますけれど、テロに対峙するときは、心得がある人間でも謙虚にならなければいけません。想定しながら、聴衆のなかに入っていく必要があるのです。
飯田)想定しながら。
青山)昨年(2022年)の参議院選挙のときに酷いことがありました。当時はまだみんなマスクをしていたのですが、そのときにマスクを外した状態で、「鼻が私の横顔に当たるのではないか」というくらい顔を近づける人がいたのです。
飯田)そのころはほとんど全員がマスク着用でした。
青山)不思議に思いながらも、その人ときちんとお話ししたのですが、その際、その方の唾がたくさんかかりました。あとでわかったことですが、その方は感染なさっていたのです。自分が感染していることをわかっていて、そのような行動をしていた。そういうこともあるのです。
既に手荷物検査は実施
飯田)そういうなかで選挙、遊説もしなければならないし、要人の場合は手荷物検査等々もする必要があると言われています。
青山)岸田さんが襲われたあとの警備では、もう手荷物検査を行っています。地元の了解が必要ですけれども、いきなり強権的に行うのではなく、聴衆の方々に丁寧に呼び掛けた上で手荷物検査をしなければなりません。
飯田)既に行われている。
自らが「人の命を守る」という観点に立たなければいけない
青山)これだけ爆発物の製造が行われてしまうと、やらなければならないですね。爆発物の作り方をテレビで解説した人もいたようです。とんでもないことですよね。
飯田)詳細なつくり方を。あるいは容疑者の背景を紹介して、「やむにやまれず行ったのだ」というようなメディアの報道も……。
青山)とんでもないです。もちろん私は報道の自由への介入はしませんし、できません。現役の作家でもあるので、規制されるのならば、私も規制されるわけです。そうではなく、自ら人の命を守るという観点に立たなければいけないのです。ここも謙虚さが必要です。
三菱重工爆破事件など重大なテロを経験 ~過去の教訓に学ぶことが不得手な日本
飯田)欧米は報じ方に関しても、9.11のテロを経て、対応の仕方を模索しているところがあると思います。
青山)9.11が元凶なのはその通りですが、日本でも三菱重工爆破事件など、重大なテロをたくさん経験しているのです。我々は過去の教訓に学ぶことが、私も含めて不得手です。それも自覚しないといけません。警察であっても権力を持っていても、自覚しないといけません。
1人ひとりが社会の在り方を考えなければならない
飯田)確かに「平和な国だ」というイメージが先行しているけれど、地下鉄サリン事件などもありましたし。
青山)その通りです。「平和ボケ」という言葉を安直に使いすぎなのです。平和ではありません。拉致被害者がこれだけいらっしゃって、憲法のもとで平和が守られてきたと言えるのでしょうか。あの同胞は同胞ではないのかと。サリン事件も含めて、たくさん悲惨なことがあっても、それが一部の人の出来事であるように終わってしまって、忘れ去られていくのです。1人ひとりが社会の在り方を考えないといけません。
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