『忌怪島/きかいじま』西畑大吾主演、島×メタバースの異色ホラー
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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1124回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画・ドラマを発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、6月16日に公開された『忌怪島/きかいじま』と『魔女の香水』をご紹介します。
映画館で観たい!『忌怪島/きかいじま』 ~巨匠・清水崇監督作で、西畑大吾がホラー映画初主演
『犬鳴村』『樹海村』『牛首村』。<恐怖の村>シリーズで、実在する心霊スポットを描いてきたホラー界の巨匠・清水崇監督。
最新作となる『忌怪島/きかいじま』の舞台となるのは、島。現実世界と仮想世界(メタバース)という2つの空間を行き来しながら、“赤い女”の怨念がもたらす恐怖の物語が繰り広げられます。
『忌怪島/きかいじま』のあらすじ
いまだシャーマンが棲む島。その島では、天才脳科学者・片岡友彦とチーム“シンセカイ”がVR研究を行っていた。
そんなVR研究チームに、不可解な出来事が襲いかかるように。片岡は、父の死をきっかけに島を訪れた園田環とともに、真相を解き明かそうと奔走する。
果たして、島を覆う怪奇と死の原因とは。そして、“イマジョ”との関係とは……。
『忌怪島/きかいじま』のみどころ
主人公の片岡友彦を演じたのは、アイドルグループ「なにわ男子」の西畑大吾。本作がホラー映画初主演。非科学的なことは信じないクールな天才脳科学者を好演しています。
共演には山本美月、生駒里奈、當真あみ、平岡祐太、水石亜飛夢、川添野愛など、華やかな顔ぶれが集結。
さらに<恐怖の村>シリーズ3部作すべてに出演している大谷凜香が、本作にも登場。これまで強烈な印象を残してきた彼女ですが、今作では如何に。シリーズファンならば、見逃せませんよ。
本作に登場する“イマジョ伝説”とは、奄美大島に実在する“ヤンチュの呪い”と呼ばれる言い伝えをモチーフにしたもの。
“島”という閉鎖的な空間に眠る怨念や、古くからの因習といったアナログ感がある題材に、VRという科学的要素を融合させることで、これまでのホラー映画とはまったく異なる色合いとなった本作。
AIや仮想空間といった言葉が日常的に飛び交うようになった昨今、よりリアリティをもって作品をご覧になる人も多いことでしょう。
ホラーでありながら、ミステリーやサバイバルの要素もたっぷりな映画『忌怪島/きかいじま』。ジャンルの枠にとらわれずに楽しめる1作です。
コチラも映画館で観たい!『魔女の香水』 ~香りの力で人生を切り開く!
香水に出会ったことがきっかけで、自らの人生を切り開いていく女性の成長を描いた人間ドラマ『魔女の香水』。
思わぬことで職を失ってしまった若林恵麻は、“魔女さん”と呼ばれる白石弥生が経営する香水ショップを手伝うことに。弥生のアドバイスによって、自分の人生を切り開くのは自分自身だと気づかされる恵麻。まるで香水の香りに導かれるかのように、彼女の人生は徐々に変化していく……。
ミステリアスな“魔女さん”を演じたのは、女優としてはもちろん、近年は映画監督としても活躍している黒木瞳。
観る人に鮮烈な印象を与える白髪姿に、高貴で上品な佇まい。その美しさには、ただただため息がこぼれるばかり。
香りには、人生を変えてしまうほどの力がある。この映画は、きっとあなたに、希望と笑顔をもたらしてくれるはず。
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『忌怪島/きかいじま』
2023年6月16日(金)から全国東映系にてロードショー
出演:西畑大吾(なにわ男子)、生駒里奈、平岡祐太、水石亜飛夢、川添野愛、⼤場泰正、祷キララ、吉田妙子、大谷凜香、笹野高史、當真あみ、なだぎ武、伊藤歩、山本美月
監督:清水崇
脚本:いながききよたか、清水崇
音楽:山下康介
配給:東映
(C)2023「忌怪島/きかいじま」製作委員会
公式サイト https://kikaijima-movie2023.jp/
『魔女の香水』
2023年6月16日(金)からTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
出演:黒木瞳、桜井日奈子、平岡祐太、水沢エレナ、小出恵介、落合モトキ、川崎鷹也、梅宮万紗子、宮尾俊太郎、小西真奈美、川上麻衣子、宮澤美保、吉木遼、上瀧昇一郎、坂ノ上茜、山本匠馬、西村知美、小野みゆき
監督・脚本:宮武由衣
原作:宮武由衣『魔女の香水』(原書房刊)
音楽:小林洋平
主題歌:川崎鷹也「オレンジ」ワーナーミュージック・ジャパン
製作統括:菅原智美
製作:358プロジェクト、セルミュラー、Luckness、ハイブリッド
企画協力:エメラルド倶楽部、TBSスパークル
制作:クロスメディア
配給:アークエンタテインメント
(C)2023映画『魔女の香水』製作委員会
公式サイト https://majo-kousui.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/