書道家・武田双雲 NTT勤務時代に「筆でメモ書きを……」
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ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(7月30日放送)に、書道家の武田双雲が出演。幼少期の話を語った。
淵澤由樹(アシスタント):武田双雲さんのプロフィールをご紹介します。1975年、熊本県のご出身。東京理科大学理工学部を卒業後、NTTに入社。約3年間の勤務を経て書道家として独立し、独自の創作活動で注目を集めていらっしゃいます。27歳のときにご結婚され、現在は3人のお子さんのパパでもあります。
自見はなこ:武田さんは熊本県のご出身なのですね。
武田:熊本市内のビルの2階~3階に自宅があって、1階は父親の事務所でした。競輪の予想をする新聞屋さんだったのです。とにかく、いろいろな人が熱狂していました。父親も母親も沸騰していて、ゴジラとキングギドラに育てられた感じです。
自見:ご兄弟は何人ですか?
武田:男3人兄弟で、私が長男です。なぜか3人とも書道家になりました。
自見:武田さんは3歳から書道を習っていたそうですね。
武田:母親が書道にはまり、書道教室を開いていました。書道に関しては、母にかなりビシバシ鍛えられました。「筆の持ち方が違うばい。抑え方が雑ばい。もっと右ばい」など、ずっと注意してくるのですよ。でも母は明るいので、ゲラゲラ笑いながらコントのように書いていました。
淵澤:武田さんは大学を卒業後、NTTへ入社されます。入社3年目に、あることがきっかけで再び書道の道を目指されたそうですね。
武田:電話を取ってメモ書きするときに、どうせならと思い、墨を磨りながら電話を受け、筆でメモ書きをしたのです。すると、周りの部署の先輩たちの間で評判になり、みんなから「私の名前を書いて」などと言われるようになりました。でも、ある先輩の名前を書いて、そのお礼にランチをおごってもらった際に、「私は自分の名前が嫌いだったけれど、好きになれた。ありがとう」と涙を流したのです。
自見:先輩が。
武田:私はその場で辞表を書きました。みんな名前を持っているのだから、「書いてあげれば感動してくれる人がいるのだ」と思ったのです。怒られ続けた自分の人生で、初めて褒められ、初めて絶賛されたので、興奮して辞めてしまいました。
自見:そうだったのですね。また、この番組では子どものころに影響を受けた1冊の本について伺っています。影響を受けた1冊を教えてください。
武田:科学オタクだったためか、子どものころに友達と話が合わなくて、それを察した母親が買ってくれたのが『ホーキング、宇宙を語る』でした。
番組情報
この番組は、子育てで日々奮闘しているママやパパ、そしておじいちゃん、おばあちゃん、ご近所さんなど、子育てに関わる皆様に、役立つ情報を提供してゆく子育て応援プログラムです。
ナビゲーター:尾木直樹 アシスタント:淵澤由樹(フリーアナウンサー)