キャスターの辛坊治郎が8月7日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。自民党の甘利明前幹事長が6日のフジテレビ番組で、党が防衛費増額に必要な財源確保のために検討する政府保有のNTT株売却に関し、「相当長期の安定財源になる」と発言したことを巡り、「NTTを国が管理しなければならないという発想自体を変えるのであれば、そちらの視点から議論すべきだ。お金がないからNTT株を売って、その場しのぎをするのは違う」と苦言を呈した。

甘利明氏(自民党幹事長当時)=2021年10月31日午後、東京・永田町の自民党本部 写真提供:産経新聞社
防衛費増額の財源をめぐり、自民党の甘利明前幹事長が6日、政府保有のNTT株を売却する案に関し、「相当長期の安定財源になる」と評価した。NTT法では発行済み株式の3分の1以上を政府が保有するよう義務づけている。
辛坊)今年3月末時点で、日本政府は NTT 株の34.25%を保有しています。時価に換算すると約4.7兆円に相当します。これを一気に売ると価値が下がってしまいますから、少しずつ売却していくというわけです。仮に5年かけて売っていくとすると、毎年約1兆円が臨時収入として入ってくるとみられます。
しかし、本当に必要なものをそういう手当ての仕方をしてよいのでしょうか。NTTを国が管理しなければならないという発想自体を変えるのであれば、そちらの視点からしっかりと議論すべきです。お金がないからNTT株を売って、その場しのぎをするのは違うと思います。