東京都医師会会長の尾﨑治夫氏が8月9日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。「#7119」(救急安心センター事業)と「#8000」(子ども医療電話相談事業)について語った。
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※画像はイメージです
連日の暑さで熱中症患者が増加
飯田浩司アナウンサー)連日、暑い日が続きますが、先生のクリニックを受診される方には熱中症の方もいますか?
尾﨑)症状的にはめまいや立ちくらみ、急に筋肉がこむら返りになるなどの患者さんが増えています。おそらく軽い熱中症だと思います。
飯田)そのぐらいの症状では、熱中症であることに気付かない場合もありますよね。
尾﨑)「血圧などの病気ではないか」と受診される高齢者の方もいますが、軽い熱中症ではないかと思います。
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新行市佳アナウンサー、尾﨑治夫氏、飯田浩司アナウンサー
「#7119」(救急安心センター事業)と「#8000」(子ども医療電話相談事業)
新行市佳アナウンサー)どのような方が熱中症になりやすいですか?
尾﨑)小さいお子さんと高齢者です。体温調節が難しい。ご高齢の方はどちらかと言うと、高い熱が出ていても反応が鈍く「熱はない」と思ってしまう。あるいは喉の渇きにも鈍くなっています。実際は脱水症状なのに、水を飲みたいと思わないこともあります。
新行)なるほど。
尾﨑)ですので、症状が悪くなってから見つかるケースが多いですね。
新行)先日、おばあさんが目の前で倒れて、声を掛けたら「めまいがする」とおっしゃっていました。熱中症だと思い、急いで自動販売機で飲み物を買って飲ませ、マスクを外して、洋服を緩めました。意識もあって近くに駅員さんもいたので、ことなきを得たのですが、場合によっては救急車を呼ばないといけないこともありますよね?
尾﨑)そうですね。
新行)その判断はどうしたらいいですか?
尾﨑)救急車を「呼ぶか、呼ばないか」と迷うときは「#7119」という番号があります。これは「救急安心センター事業」という、救急電話相談をするところです。お子さんの場合なら「#8000」(子ども医療電話相談事業)があります。両方とも電話すると、医師や看護師などに相談することができ、救急受診が必要かどうか、患者さんの症状に応じた適切な対処の仕方や、受診する病院等のアドバイスを受けられます。
飯田)「#7119」、子どもの場合は「#8000」。
尾﨑)救急車を呼んだ方がいいのか判断がつかないような、ギリギリの線のようなケースは、ドクターも控えていますので、そちらに電話をつないでもらい、判断を仰ぎます。「やはり救急車を呼んだ方がいいです。ではこちらから呼びます」ということもやってくれます。
飯田)救急車が必要な場合は。
尾﨑)丁寧にアドバイスしてくれるはずです。迷ったらそういうところに電話していただき、必要な場合だけ救急車を呼ぶ形にしてもらう。そうすると救急隊もひっ迫しませんし、本来、助けなければいけない人のところに直行できます。