小池都知事「高校授業料無償化」方針 「素晴らしい」と佐々木俊尚が評価

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ジャーナリストの佐々木俊尚が12月6日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。小池都知事が意向を表明した高校の授業料無償化について解説した。

三菱地所が警視庁や東京消防庁と連携し行った「ひと×まち防災訓練」で、挨拶する東京都の小池百合子知事=2023年9月1日正午、東京都千代田区 写真提供:産経新聞社

三菱地所が警視庁や東京消防庁と連携し行った「ひと×まち防災訓練」で、挨拶する東京都の小池百合子知事=2023年9月1日正午、東京都千代田区 写真提供:産経新聞社

東京都が高校の授業料を無償化へ ~所得制限撤廃で調整

飯田)高校の授業料の実質無償化について、小池都知事が来年度(2024年度)から所得制限を撤廃する方向で検討していると表明しました。

私立高校の場合、現在は初年度に約100万円の費用がかかる

佐々木)現在、年収910万円未満の世帯は、都立では国の支援で無償化されており、私立では都が国の支援に上乗せして助成しています。その年収制限を撤廃するという話です。年収910万円は多いように見えるけれど、世帯年収なので、夫婦共働きなら450万円ずつ収入がある人が結婚すると、900万円ですからね。多くはないのです。

飯田)なるほど。

佐々木)一方で、私立高校は入学金を含めると、初年度で100万円近く平均的にかかってしまう。それぞれ年収450万円の夫婦が結婚して子どもをつくり、その子どもが高校に入るときに100万円が必要になるのは、負担としては多いはずなので、いい政策だと思います。逆に、「東京に人が集まりすぎるのではないか」と言われているくらいです。埼玉など東京都の境界近くに住んでいる人であれば、高校の授業料が無償化になるなら「県境をまたいで引っ越した方がいいのではないか」と判断するかも知れません。

飯田)コロナ禍のときの支援もそうでしたが、財政の豊かなところと、そうではないところで差が出てしまう。

佐々木)その格差が広がっていくのも微妙ですが、どこかがやらないといけないので、東京都が率先してやってくれたのは本当に素晴らしいと思います。

飯田)子育て世代や現役世代に対する還元と言っても、国政選挙などでは受けないところもあって、打ち出す政党は少ないですよね。

佐々木)また「ばら撒きだ」と言う人も出てきています。ばら撒きかも知れないけれど、教育は国の力すべての根源なので、少しでも学校に行ける機会を平等につくらないと、優秀な人材は育ちません。

飯田)これで優秀な人たちが出てくるといいのですけれども。

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