キャスターの辛坊治郎が12月7日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。政府が少子化対策の財源確保に向け、75歳以上の後期高齢者の医療費の窓口負担の引き上げを検討していることを巡り、「説明の仕方が悪い」と苦言を呈した。

総理大臣官邸で令和5年第16回経済財政諮問会議を開催する岸田総理 2023年12月5日 ~首相官邸HPより https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202312/5keizai.html
政府は少子化対策の財源確保に向け、75歳以上の後期高齢者の医療費の窓口負担の引き上げを社会保障の改革工程の原案に盛り込む考えだ。後期高齢者のうち一定の所得がある人除き、原則1割負担となっている。
辛坊)政府の本音は、こうです。「現在は原則1割負担に抑えられているから、多くの後期高齢者が医者にかかっている。原則2割負担に引き上げれば、医者にかかることを控える後期高齢者が増えるだろう。そうすれば、医療費全体を引き下げる効果がある」。今は、現役世代が払う多額の負担で後期高齢者を支えています。ですから、医療費全体の将来像を考えれば、バランスをとって現役世代の負担がこれ以上増えないようにしようというのが、後期高齢者の医療費の窓口負担を引き上げようという案の趣旨です。
政府はこのように説明すればいいのに、「負担増分で少子化対策の財源を確保する」という言い方です。これでは、高齢者から「それは違うだろう。ふざけんな!」と反感を買っても仕方がありません。確かに、お金には色が着いているわけではありません。しかし、「今は若年層の皆さんの負担で高齢者の医療が賄われています。高齢者の皆さんも、もう少し負担してください」という言い方が正しいのだと、私は思いますよ。政府の説明の仕方が悪いです。