大学ジャーナリストの石渡嶺司氏が12月11日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。違法薬物問題によって廃部か存続かで揺れる日本大のアメリカンフットボール部を巡り、廃部が決まった場合のスポーツ推薦入学が決まっている高校生について、「浪人という選択肢も出てくるが、損害賠償請求すれば受験生側にほぼ100%勝てる可能性がある」と解説した。
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文部科学省からの指導通知を受けて、会見する日大の林真理子理事長=2023年12月04日午後3時3分、東京都千代田区 写真提供:産経新聞社
廃部か、存続か―。アメリカンフットボールの名門、日本大が違法薬物問題で揺れている。そんな中、大学側は6日、部員らを対象に説明会を実施し、廃部の方針が決まった経緯などを説明した。部員を対象にした説明会は廃部方針の決定後、初めてという。存続の危機に立つ日大アメフト部に再建の道はあるのか。
辛坊)日本大学アメリカンフットボール部が廃部になった場合、スポーツ推薦などでアメフト部に入部することを前提に入学した学生や、同様に来春入学してくる高校生がいます。その子供たちは、どうなってしまうのでしょうか。
石渡)ほぼ前例がないため何とも言えませんが、大学として入学は確実にさせると思います。いくらアメフト部の活動ができないといっても、大学の都合で廃部にするわけですからね。ただ、アメフト部の活動をしたいと考えている高校生からすれば、いくら日大に入学できるといっても活動ができないのでは意味がありません。そうなると、他の大学に入学を目指すということになりますが、既に12月ですからスポーツ推薦入試は終わっています。
かといって、一般入試に切り替えようとしても難しいです。アメフト部が強豪の大学の大半は一般入試の難易度が高いからです。つまり、今から急に受験勉強をしても間に合わないでしょう。そうなると、浪人という選択肢も出てきますが、損害賠償請求訴訟を起こせば、おそらく受験生側にほぼ100%勝てる可能性があるのではないでしょうか。
辛坊)ただ、損害賠償でお金をもらったとしても、人生の設計図が狂わされることになりますよね。
石渡)そうです。18歳という重要な時期に人生を狂わされることになってしまいます。