新津駅「鮭の焼漬 箱入りむす美」(820円)~効能豊かな「新津温泉」訪問! 【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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新潟,キハ47

新潟のキハ47

新潟駅で発車を待つのは、キハ47形ディーゼルカーの普通列車。
新潟周辺では磐越西線(新津~喜多方間)や米坂線が非電化のため、新潟駅にも時々気動車がやって来ます。
また電化されている羽越本線も、新潟県内の村上~間島間で電化方式が直流から交流に変わります。
このため、羽越本線の普通列車では、電化方式に関係なく走れる気動車が重宝されています。
大きな駅でも気動車特有の「カラカラカラ・・・」というアイドリングの音がすると、一気にローカル気分がいっぱいになりますね。

新津温泉

新津温泉

さて、気動車はディーゼルエンジンで走りますから燃料は「軽油」ですよね。
新潟の気動車の拠点となる「新津」は、「石油」の街としても知られています。
古くは「日本書紀」にも記述があるという新津の石油。
そんな新津らしさを感じさせる「温泉」が、実は新津駅から歩いて15分ほどの所にあります。
その名もズバリ「新津温泉」、温泉好きの間ではまず知らない人はいない日帰り温泉(共同浴場)です。

新津温泉のお湯

新津温泉のお湯

既に油の臭いが漂う中、入浴料「400円」を払って風呂に足を運びますと・・・?
強い油臭と共に、舐めるとしょっぱいトロトロのお湯が掛け流されていました。

新津温泉は44.7℃、ph7.6、成分総計13880mg/kgのお湯が毎分20リットル湧出しており、泉質は含ヨウ素ーナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉。
地下933mの地点から汲み上げていて、3~4カ月に一度激しく噴出する「間歇泉」でもあるといいます。

地元の方がひっきりなしに訪れる町の温泉であると共に、全国から皮膚の疾患で悩む方も訪れるという効能豊かな温泉。
新津では”鉄分補給”だけでなく、油のパワーを感じる温泉で体のチャージもぜひ!
(営業時間8:00~19:00(18時最終受付)、お盆・年末年始休み)

箱入りむす美

箱入りむす美

パワフルな温泉に入ると意外に体力を使うので、湯上りはお腹が空いてきたりします。
最近は、前回紹介した「鮭の焼漬弁当」の「鮭の焼漬」を使った姉妹品も続々登場。
今回は、その1つ、三新軒の「鮭の焼漬 箱入りむす美」(820円)をご紹介しましょう。

社員の方がデザインした可愛らしい掛け紙にもしっかり「鮭の焼漬 手ほぐし」と書かれています。
ただ「箱入り娘」と聞いたことはありますが、「箱入りむす美(び)」とは・・・ダジャレですか?

ニッポン放送って昔からアイドルの箱番組を中心に「ダジャレ」番組が多いですけど、実は駅弁にも「ダジャレ」系の名前が結構あります。
有名どころでは「元気甲斐」(小淵沢・丸政)に「素晴ら椎茸」(鳥取・アベ鳥取堂)、私の田舎にも「モーニングむすび」(新富士・富陽軒)なんてのがあります。

箱入りむす美中身

箱入りむす美

笹籠風容器のふたを開けると・・・お~っ、具が大きい!!
たっぷり「鮭の焼漬」が詰まって、白ごまが振られたおむすびが2つ、どっしりと入っていました。
もちろん使用している米は、新潟県産コシヒカリ。
おかずはシンプルに玉子焼き、甘海老フライ、煮物(がんもどき・蓮根・人参)、サラダ、赤かぶの酢漬け。
可愛らしい包装、少なめのおかずからして、この駅弁は少し女性シフト。
新潟に朝、着いたり発つ時など、軽めに「鮭の焼漬」を食べたい時にちょうどいい駅弁です。

(取材・文:望月崇史)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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