今年も『TOKYO DESIGN WEEK 2016』が始まりました。
2005年から会場を明治神宮外苑・絵画館前に移して開かれている国際的なクリエイティブイベントで、今年で31年目。
建築・インテリア・プロダクト・グラフィック・アートなど、優れた生活デザインとアートが世界中から集まっています。
今年は30を超える沢山のコンテンツが楽しめます。
メインは屋外にある大きな透明のバブル型テント「Air Tent展」。
4m×4mほどの大きさがあり、360度どこからでも楽しめます。まるで巨大なスノードームのよう。
真っ白な雪のイメージがテントの中を軽やかに舞う建築家・隈研吾さんの作品や、大学とアーティストがコラボレーションした数々の作品が並んでいます。
夜はライトアップされ、近未来的な雰囲気です。
その周りに配置された学生たちの作品「学校作品展」が興味深かったですよ。
例えば、少年ジャンプを積み上げて造った円形の建造物。真ん中のロープの椅子は、2冊の雑誌のページを噛ませていて人が座っても外れません。紙の摩擦力を利用しています。
そして、災害にあった時こそ少しでも豊かな空間をと考えられたリビングも提案されました。素敵なシャンデリアは、紙コップで出来ています。
未来のクリエーター達の作品は、どれもこれも目から鱗が落ちるようでとてもユニークです。
3回目となる「インスパイア展」は江戸中期の謎の浮世絵師「写楽」を取り上げています。絵やTシャツはもちろんのこと、写楽の絵があしらわれたトイレや音楽に合わせて絵が動く作品など、写楽にインスピレーションを受けたアーティストの作品が並んでいます。現代の作品は、写楽の魅力の奥深さも感じさせてくれます。
「スーパーロボット展」には、本物の魚と同じ方法で泳ぐ生体模型知能型ロボットや、大人も乗れる布製ボディーが可愛い小型電気自動車など、最新技術を搭載したロボットや人間を拡張するデバイスが展示されています。技術と人を繋いでいるのは、クリエイティブなアイディアやデザインだということがよくわかります。
「建築模型展」には、伊東豊雄さんらが提案した72本の純木製の列柱が支える新国立競技場B案をはじめ日本建築家協会の受賞作品など、今をときめく建築家の作品が一堂に会しています。見応えがありますよ。
他にも、若手クリエーターの作品を取り上げた「100人展」、実際に手を動かしてものづくりの楽しさが味わえる「クリエイティブワークショップ」など、見るだけではなく参加して楽しめるコンテンツも数多く用意されています。
芸術の秋とはいうけれど、どう楽しんでいいかわからない方も、ここに来れば一気に開眼!
ワクワクして純粋に楽しめます。そして、衣食住、毎日の生活が豊かになるヒントにも出逢えますよ。
是非、お出かけ下さい。
後編:増山さやかのTOKYO DESIGN WEEK 2016 レポートへ続く!
TOKYO DESIGN WEEK 2016は、前期と後期に分かれています。
前期は10/26~31まで。後期は11/2~7までの合わせて12日間。
開場時間は11時~21時(最終日のみ20時まで)
入場料は、大人=2,500円、前期・後期セット大人=3,800円、大学生=1,500円など。
レポート:ひろたみゆ紀