天龍源一郎 最後の一年『LIVE FOR TODAY −天龍源一郎−』【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第147回】

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さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、2月4日から全国順次公開となる『LIVE FOR TODAY −天龍源一郎−』を掘り起こします。

等身大の生きざまを追いかけたドキュメンタリー

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2015年11月、ひとりの男がプロレスのリングから去った。
ミスタープロレスこと、天龍源一郎。
「生涯現役」を宣言していた天龍選手の引退は、プロレス界にもファンの間にも激震が走りました。
そしてあの勇姿をもう二度と見ることが出来ないのか…と、一抹の寂しさを感じている人も多いことでしょう。
1976年のデビューから第一線を走り続けてきた天龍源一郎の引退発表から最後の日々までを収めたドキュメンタリー映画は、ファンならずとも必見の一作となっています。

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第3次プロレスブームを築き上げ、長きにわたりプロレス界を牽引してきた天龍源一郎。
リングデビューから40年、65歳を迎えた2月9日、天龍は慣れ親しんだ後楽園ホールで現役プロレスラー廃業を宣言した。
引退発表会見から引退試合までの日々に迫った本作は、天龍源一郎が現役プロレスラーとして生き抜いた最後の1年間に完全密着。
全国各地でさまざまな団体とのリングで試合を繰り広げた「引退ロード」から、11月15日の両国国技館でのオカダカズチカとの引退試合まで、その試合模様と舞台裏を映し出し、プロレスに心血を注いだ“人間・天龍源一郎”が浮き彫りになっています。

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自らのプロレス人生に何を想い、何を語るのか…。
いまその瞬間の生きざまに迫る本作のメガホンを取ったのは、川野浩司監督。
監督だけでなく撮影・編集も手がけ、天龍源一郎のいまその瞬間の生きざまを野性味あふれる映像で紡いでいきます。
また作品により深い彩りを与えているのが、爆発的な人気を誇るバンド、Nothing' s Carved In Stoneが担当する音楽。
そしてナレーションを担当するのは、演技派若手俳優として知られる染谷将太。
意外なキャスティングに思うかもしれませんが、彼は大のプロレスファンで有名。
天龍源一郎引退試合も観戦したということで、染谷将太の声から伝わる“熱量”に心が震えます。

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最近は「滑舌が悪い面白いおじさん」キャラが定着し、バラエティ番組でも活躍する天龍源一郎。
過去の栄光や挫折だけでなく、プロレスの未来や家族への想いを語る言葉は、まさに“現在進行形”。
その姿に、大きな勇気や明日への活力を感じずにはいられません。

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LIVE FOR TODAY −天龍源一郎−
2017年2月4日から新宿武蔵野館、ユナイテッド・シネマ豊洲ほか全国順次ロードショー
監督:川野浩司
出演:天龍源一郎
ナレーション:染谷将太
©2016 天龍プロジェクト
公式サイト http://tenryu-genichiro.jp/movie/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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