新富士駅「富士山溶岩焼弁当」(1,080円)~富士山と南アルプスの“天然水”を集めて流れる「富士川」!【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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身延線313系

身延線313系

JR身延線・芝川駅に、313系の普通列車・甲府行が入ってきました。
芝川は旧・芝川町(現・富士宮市)の中心駅で、朝夕は富士方面からの折り返し列車も発着。
駅自体も平成10(1998)年までは有人駅で、特急「ふじかわ」の前身の急行は停車駅でした。
この駅を出てスグ、芝川の鉄橋を渡る際、右手に見える富士山が、静岡県側のラスト富士山。
芝川は、世界文化遺産・白糸の滝の水などを集めて流れる富士川の支流です。

静岡・山梨県境の富士川

静岡・山梨県境の富士川

芝川駅以北の車窓の友は、特急の愛称にもなっている「富士川(ふじかわ)」。
時々、「ふじ“が”わ」と濁って発音する人がいますが、濁らず「ふじかわ」と発音します。
なんたって、富士山や南アルプスの“天然水”が流れる川ですから、濁りは似合いません。
少し下流ではシーズンを通してラフティングが行われており、車窓から見られることも・・・。
ちなみにラフティングで、富士川と芝川の合流地点を通過すると、芝川の水温の低さにビックリ!
富士山の溶岩の間を通って出てきた伏流水のパワーを体感することが出来ます。

富士山溶岩焼弁当

富士山溶岩焼弁当

そんな富士山の溶岩パワーを彷彿とさせる駅弁といえば、新富士駅弁「富陽軒」による「富士山溶岩焼弁当」(1,080円)です。
平成24(2012)年秋の発売開始で、既に発売から5年目を迎えました。
牛・豚・鶏の3つの肉を溶岩石プレートで焼いて、うま味をギュッと閉じ込めたという肉系駅弁。
新富士では珍しいガッツリした肉系・・・気になる中身を見ていきましょう。

富士山溶岩焼弁当

富士山溶岩焼弁当

白いご飯の上に、柔らかく焼き上げられた牛肉、豚肉、そして鶏肉。
溶岩プレートには、遠赤外線効果があって、表面だけが焦げることなく、中まで組織を壊さずに、熱が通って、ふっくらジューシーに焼き上がるのだそう。
これにサツマイモ、ブロッコリー、人参、コーン、エリンギ、パプリカなどの野菜が加わります。
さらに漬物として、わさびの醤油漬が入っています。

富士山溶岩焼弁当

富士山溶岩焼弁当

駅弁の基本「冷めても柔らかい」を実現するために、どの駅弁屋さんも様々な工夫をします。
「富陽軒」は、近年流行りの「塩麹」に着目しました。
肉を焼き上げる前に、塩麹に漬け込んで、下ごしらえをしているのだそう。
さらに、仕上げの特製和風ソースも「塩麹」入り。
た~っぷりソースをかけて、いい匂いをいっぱいさせていただけば、大満足です。
コチラも基本的に新富士駅のみ、個数限定ですが、予約をすれば富士駅でも受取り可能です。

(取材・文:望月崇史)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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