あなたが普段タッチしている液晶パネルはこうやって造られている!三菱電機熊本工場リポート【ひでたけのやじうま好奇心】

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今回の「やじうま好奇心」は。熊本県菊池市泗水町にある
三菱電機の液晶モジュールの開発をしている「液晶事業統括部」と、その製造を担う「メルコ・ディスプレイ・テクノロジー株式会社」を取材しました。

高嶋ひでたけ,くまモン

熊本県では昨年4月に大きな地震があり、現在も避難生活を強いられている方は多く、まだまだ復旧・復興の途中という状況。
今回取材した三菱電機の拠点も熊本地震で大きな被害に遭った場所のひとつです。
現在は震災前と同じように稼働を再開していますが、復旧作業には大変なご苦労があったとのこと…。
三菱電機・液晶事業統括部・業務部次長、中西さんにうかがいました。

中西:大きな被害がありまして、お客様に多大なご迷惑をおかけしました。お客様含め、協力会社・地元の方々に全面的な支援をいただきながら、従業員が一丸となって復旧に取り組みました。おかげさまで震災から2ヶ月後には震災前の生産レベルにまで復旧できました。ご協力、ありがとうございました。
今回の震災を受けて、たくさんの教訓や復旧ノウハウを学びましたので、設備の耐震化に加えまして、早期復旧を実現する対策を講じることができました。

印象的だったのは、精密な製品を造る製造ラインでは、1ミリ以下の極々小さいズレも許されないということ。
ここで使っている機械の位置が、地震の影響でわずかでもズレてしまえば、製品の性能がでないなどの不良品が出てしまいますからね…。
震災前の状況に戻すには 細部の細部まで調整する必要があった、そして それが出来たからこそ製造を再開できたということです。
震災の影響というのは、私たちが想像する以上に、様々なところにあるということを考えさせられました。

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そんな苦労もありながら、熊本地震から復旧を果たした三菱電機の拠点。
阿蘇くまもと空港からほど近いところにあります。
ここで開発・製造されているのは、「液晶モジュール」というもの。

普通、「液晶」と聞くとスマートフォンやテレビを思い浮かべますが、こちらで作られていたのは、スーパーのレジや銀行のATM、また現場の機械を動かすための操作パネルなどに使われている「産業用の液晶モジュール」。

言われてみれば、液晶の使われている場所はたくさんあります。
例えば、ドライブスルーの操作パネル、ガソリンスタンドの給油機、最近は、建設現場で使うパワーショベルなどの重機のスピードメーターなどの表示に液晶パネルが使われているそうです。ここで開発・製造されている「液晶モジュール」は、そうした様々な分野で活躍をしているモノなんですね。

お話を伺うと、三菱電機では これまで培ってきた技術やノウハウを活かして、産業用に特化して液晶モジュールの開発や製造を行っているそうです。
今の時代、何かに特化するというのが大切なんですね。

さて、そんな産業用の液晶モジュール、いろんな分野、いろんな場所で使われるものだけに、開発・製造には高い技術が求められると言います。
三菱電機・液晶事業統括部・設計部の齋藤さんにお話を聴きました。

齋藤:産業用液晶モジュールは、厳しい環境で使用されていることが多いです。
例えば、太陽光の明るい場所でもはっきりと見える、電車内ではどの角度からも見える、また保護用の厚いガラスの上から操作をする場合もあります。ほかにもパワーショベルのような建設機械などの振動に耐え、大雪や直射日光が当たるなどの幅広い温度でも動作させる必要があります。
屋内はもちろん、屋外での厳しい環境でも、見えやすい、操作しやすい、壊れない、という高い技術が必要です。

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言われてみれば「なるほど」です。
屋外で使われる液晶パネル、太陽の光が当たっても、どんな角度からでも、振動で揺れても、きちんと見えていないと、仕事には使えないんですよね。

実際に現場で液晶モジュールを見せてもらったんですが、例えば「角度」。真正面から画面がクッキリ見えるのは当たり前ですが、下から覗き込んでも、ちゃんと画面が見えるようになっているんです。
言われてみれば、電車のドアの上にある液晶画面、あれって真正面でなく、下の角度から見ているのに、クッキリと見えますもんね。

またタッチ操作ができる液晶モジュールもあったんですが、分厚い手袋をして触っても、ちゃんと画面が反応するんです。
建設現場で働く人は軍手をはめて操作することも多いですからね。
そうした様々な現場でも対応できるように作られているというわけです。

いま、液晶パネルは 私たちの生活の中で当たり前の存在ですが、普段の生活や仕事で何気なく使っている液晶パネルには、あらゆるシーンを想定した高い技術とノウハウが詰まっています。

今回の取材を通じて、コンビニのレジやガソリンスタンドの給油機で使われている液晶パネル、見る目が変わりました…。

熊本地震からもうすぐ1年。今回お邪魔した三菱電機「液晶事業統括部」と「メルコ・ディスプレイ・テクノロジー」のように、地震前と同じように再開しているところもあれば、まだまだご苦労をされている方もたくさんいらっしゃいます。一日も早い復旧・復興をお祈りしています。

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3月2日(木) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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