4/12(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
知事は側近を副知事に就けるのが通説
6:29~ニュースやじうま総研ズバリ言わせて!:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)
浜渦元副知事と前川練馬区長の対立の理由は?高嶋)まず、都知事の都庁官僚との向き合い方という鈴木さんの分析が非常に奥深くて面白いということで、その辺から今日少し教えてもらおうと思うのですが。
鈴木)いえいえ、実は今回の豊洲市場の問題で百条委員会をやっているじゃないですか。ここで今非常に注目されているのは浜渦さんという副知事と、都庁の職員だった前川さんという、今練馬区長ですけど、この二人で指示があった、いや無いというのをやって今偽証罪だなんて言われている訳でしょう。これは一体何なのかというと、副知事と都庁の職員の対立なのですね。
これは東京都庁を長く取材しているとあれなのですが、都庁って巨大組織ですから、新しい知事がぽんっとやって来ると、その知事はやっぱり自分の思い通りに組織を動かしていろいろ改革をしていきたいと思う訳ですよね。その方法というのはいくつかあって、浜渦さんというのはそのひとつです。石原さんがトップに来たら副知事の職に誰かを就けるというのはひとつポイントなのですよ。
というのは、職員にとって最高ポストというのは実は副知事なのですね。霞ヶ関で言うと大臣じゃなくて事務次官じゃないですか。それと同じように副知事と、ここに石原さんが自分の側近をポーンっと就けて、その人がわーっとやると組織というか、ガバナンスと言うのかな、でも職員は面白くない訳ですよ。そういう対立が続く訳ですね。だけどこれは知事が来た時の一つのガバナンスの方法なのですね。
知事によって組織の動かし方は様々高嶋)小池さんはどうなのですか?
鈴木)そうなのですよ。小池さんも副知事をだれか連れて来てポーンっと変えるかなと思ったら、副知事はそのままなのですよ。「お、これは都庁の職員とかなり仲良くやるのかな」と思ったら、小池さんのやり方というのはいわゆる「顧問軍団」というのを作ったでしょう、他所からわーっと顧問を連れて来て、この人たちに全部いろいろ考えさせて、そしてその提言を受けて小池さん自身がズバッとやると。だから副知事のポストは侵されていないけど、やっぱり都庁職員からすると屋上屋みたいな感じがして顧問軍団というのが嫌なのですね。
それでもう1人大失敗した人がいる。青島幸男さんですよ。何もそういうことをやらずに一人で乗り込んで来たのですね、特別秘書と2人だけで。だからあの人は短命で終わってしまったのですね。
だから常にトップに来る人というのは、都庁の職員とどういう風に対峙するか、どういう形でガバナンスを取っていくかという仕組みを作るかというのが本当に東京都というのは難しい。
都庁職員の評判が良かったのは意外にもあの人?鈴木)それで最後にオチではないのですが、都庁職員に訊くと、そういう所が一番上手く、官僚も上手く使いながらやっていたのは誰かというと、意外なのですが舛添さんの名前が挙がってきたのですね。だからその辺舛添さんは霞ヶ関で大臣を長くやっていましたから。
高嶋)舛添さんがケチではなくて、あんな馬鹿なことをやらなければ去年の11月にも豊洲移転も成っていただろうし、何か結構順調に進んでいたのでしょうね、きっと。
鈴木)そうですね。まあ都庁職員の評価というのはそれなりにあったと、そんな感じですね。
高嶋)皮肉なものですね。