ぶっちゃけ・ウケる・キモい・ハマる~英語訳をご存知ですか?【ひでたけのやじうま好奇心】

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ぶっちゃけ・ウケる・キモい・ハマる~英語訳をご存知ですか?【ひでたけのやじうま好奇心】
去年、訪日外国人観光客数は2,400万人を達成し、今年は2,800万人になる見通しとなっています。
外国人が増えれば、日本語を英語などに訳す機会も増えるわけですが…
そこで今朝は『素直に訳せない日本語がたくさんある』という話をしようと思います。

英語にはない日本語 日本語にはない英語」という本を書いたノーアム・カッツさんというアメリカ・カルフォルニア出身の翻訳家によりますと、

まずは挨拶編。
「いただきます」「ごちそうさま」
「いってきます」「いってらっしゃい」
「ただいま」「おかえりなさい」の挨拶は、軒並み訳せません。
“いただく”とか、命に対する“ごちそう”への感謝は、仏教など日本人に根差した考え方から派生している言葉であるから、という説明には納得するところがあります。

また、お店や会社でよく使う言葉で、
「いらっしゃいませ」「ごめんください」
「お世話になっております」「ごぶさたしております」
「了解しました」「お待たせしました」も日本語だけ。

なかでも、「よろしくお願いします」は、我々が本当によく使う言葉ですが、これも訳せない。
その理由は、「よろしく」が「よく取り計らってほしい」という以心伝心が込められているせいではないか、とされています。

それから、「おつかれさま」。
これも良く使いますが、適当な外国語がない。

イギリス人のピーター・バラカンさんに聞いたところ…
場合によって、「thank you」「See you tomorrow」「Good night」などになるそうですが、いずれにしてもピッタリ訳せる言葉はないそうです。
「おつかれさま」には、苦労をねぎらう相手への思いやりの“和の心”が含まれているからだろうと、思います。

また「がんばって」。
英語圏の人からは、しいていうなら「GOOD LUCK」だということですが、こちらの感覚から言えば、「運」というより、“自分で努力する”というニュアンスが強い。
よってやはり、「がんばって」イコール「グッドラック」とはならない。

~というような、仏教・儒教的な考え方や、以心伝心などの日本人独特の“心”から、外国語には訳せない日本語が色々あるわけです。
(ちなみに、「心」もピッタリくる言葉は各国語にありません。英語に「mind」や「heart」がありますが、日本人の思う「心」とはちょっと違う。)

それでは、若者言葉はどうか?これも、軒並み訳せないのです。

「ウケる」。
面白いに相当する外国語はあっても、「ウケる」はちょっとニュアンスが違う。
となると、訳せない。

同じような理由で、
「キモイ」
「ハマる」
「ぶっちゃけ」
「微妙」
「ヤバい」
「ドタキャン」は、どれも訳せません。

続いて、ヒトの性格や見た目の言葉は、日本独特ということがよくあります。
たとえば「生意気」は「ずうずうしい」とか「うぬぼれた人」という英語はあるのですが、生意気そのままズバリがない。

「お調子者」は調子に乗っていたり、すぐ簡単に人に相槌を打つ人のことですが、海外にはいないのか、その言葉がありません。

「さわやか」こちらは外国人にとっては、「髪がなびくロングヘア」でも、「髪が短いショートヘア」でも、どちらも同様に「さわやか」が使われるのが全く理解できないそうです。

「面食い」も、人を好きになるのに顔だけってことはない、というのが欧米人の言い分。
性格も併せて好きになる、と言い張るのですが、本当でしょうか?
同様に「イケメン」という言葉もないので、日本語を習う外国人は面白がって「イケメン」を使いたがります。

「先輩・後輩」もない。
“人生の先輩”や“従いたい人”というような意味の「先輩」はなくもないが、後輩という概念はありません。
最近のアメリカのスラングでは、後輩を何でもやらせる下っ端のヤツという意味で「bitch」と呼ぶそうですが、ちょっと汚い言い方で日本のニュアンスとはやはり違う。
訳せない言葉に当たった時、翻訳家や通訳はどうしているのか?
似たような言葉で表すか、訳さないか、という方法を取っているそうです。

また訳せないというと、「キラキラ」「バタバタ」「ヨボヨボ」などの擬音語・擬態語は完全に訳せません。
よって、翻訳家や通訳は、同じような味わいがないといつも感じているそうです。

擬音語擬態語がたくさん出てくるのがマンガ。
日本の漫画が広く読まれているフランスでは、こうした日本のオノマトペ(擬音語擬態語のこと)をそのままアルファベットにしています。
これがフランスの若者の感覚にあったらしく、日常会話で「ドキドキ」とか「ワクワク」という言葉を使っているそうです。

「もったいない」や「かわいい」という日本語が世界でも通用するようになったように、今度はどんな言葉が世界語となっていくのか?
「おつかれさまでーす」と世界中で言っていたら面白いですけどね。

【資料】「英語にはない日本語 日本語にはない英語」(宝島社)から抜粋

《あいさつ・ビジネス編》
・ごぶさたしております
・おじゃまします
・ごめんください
・ごゆっくり
・おかげさまで
・お世話になっております
・了解しました
・お待たせしました
・御社、弊社
・恐れいりますが
・こちらこそ
・そこをなんとか
・お言葉ですが
・お言葉に甘えて
・足元の悪い中

《親しい会話の中の日本語》
・やっぱり
・シブい
・適当
・いい加減だ
・逆ギレ
・確かに
・お気の毒、残念
・気遣い、気配り
・心当たり
・めんどくさい
・手が離せない
・なんとなく
・気が利く
・鉄ちゃん
・ゆるキャラ
・遠慮しないで
・穏やかだ
・勘弁してよ
・行き詰まる
・気合を入れる
・几帳面
・空気が読めない
・割に合わない
・能天気
・もったいない
・わきまえる
・心の準備
・懐かしい
・さすが
・こだわり
・黄色い声
・根性
・たくましい
・ふれあい
・中途半端
・筋を通す
・八つ当たり
・開き直る

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5月30日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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