昔流に言えば「1億総アイドル」。
まあ、女性は半分としても6千万人はもう、みんなアイドル、アイドル。凄いことですね。
きょうのスポーツ新聞では「乃木坂46三期生の初のライブ」、これは何日間か行われるんですけど、全部で6,400席のところに、なんと24万人が、このチケットをほしいと申し込んだとのこと。
2013年NHK朝の連ドラ「あまちゃん」では主人公がご当地アイドルを演じ、「ご当地アイドル」という言葉が一般的に知られるようになり、県や市などの自治体が、「地域活性・地方復興」という言葉と共にアイドルグループを誕生させ、全国的に「ご当地アイドル」ブームが到来しました。
昔だったら「ミス●●」だとかが市や町をPRしましたが、いまはみんなアイドルですね。
でね、私は知りませんでしたが、ご当地アイドルの運営に復興予算が使われていた例もあったそうなんです。
たとえば、青森県下北地方で活躍していたご当地アイドル「まさかり☆Girls5」が今年の3月に解散しました。
「まさかり☆Girls5」は、14歳から18歳まで下北在住の女の子4人組で2015年に結成。
運営資金として、東日本大震災の復興支援事業の予算およそ2,170万円の一部を充てていました。
しかし復興予算は2016年度で終了し、新たなスポンサーも見つからないまま、今年の3月末の解散となりました。
メンバーの中には、これからもアイドル活動を希望する人もいるそうです。
「東日本大震災」の復興予算で活動していたアイドルグループ、他にもありました。
2012年に、鳥取県で開催された「国際まんが博」ではPRキャラバン隊「バードプリンセス」が結成されました。女性5人男性2人のグループで、運営予算およそ4千万円は「東日本大震災」の復興予算だったことが判明し、その後物議を呼びました。
ちなみに、「バードプリンセス」は2013年3月末で解散しています。
現在では復興予算の見直しなどを含め、県や市が主体のご当地アイドルグループは減少傾向にあります。
しかし!それにもかかわらず「ご当地アイドル」の数は、未だ増え続けています。
東京を除いた全国46道府県を拠点とするアイドルはわかっているだけで841組。
統計を取り始めて、過去最高だそうです。
では一体、誰が運営しているのか?
最近では、PR目的で地元企業がお金を出して地元のアイドルを企画、運営しているところが多くなっています。
一例を上げると「DDプリンセス」。
こちらの運営母体は大手ドラッグストア「ダイコクドラッグ」。
本社は関西。オレンジの色の看板が目印。
沖縄から北海道まで全国におよそ180店舗展開。売上高950億円。
なんと、この「ダイコクドラッグ」はお店のPRを兼ねてアイドルグループを作ってCDデビューまでさせています。
しかもメンバー総勢60人で、全従業員(アルバイトも含む)4,000人の中から女性従業員を選抜。
デビュー曲「一大告白タイム」の振り付けは、あのラッキィ池田氏が担当、オリコンのインディーズチャートで初登場第2位を記録しています。ことしの3月にはアルバムも発売しており、ダイコクドラッグの企画部長が、二足のわらじでアイドル部門の運営も行っています。
続いてご紹介するのは群馬県で活動する「Menkoi(めんこい)ガールズ」。
結成は2011年9月で、現在は15人で活動中。
彼女たちの特徴は、音楽に合わせて「書道」を行うパフォーマンス。
大きい紙になると縦4メートル横7メートルほどの作品を書き上げることもあり、メンバー全員「書道経験者」。
しかも書道のコンクールで「文部科学大臣賞受賞」や「日本武道館会長賞受賞」など書道の達人ばかりです。
そんな彼女たち「Menkoiガールズ」の運営母体は、どんな企業か?
そう、書道教室です!
群馬県の太田市と館林市に教室を持つ「バージョンアップスクール」。
こちらは書道だけではなく、子供向けに「そろばん」や「パソコン」などを教えている教室で、過去に「書道の日本一」を輩出したことのある名門。
もともと群馬県館林市で開催されたラーメンイベントの実行委員が知り合いだった「バージョンアップスクール」の社長にイベントで行う、何かいい出し物はないかと?相談。
社長は「それなら、うちの生徒たちに書道パフォーマンスでもさせましょうか」とはじめたのがきっかけ。
当初は、その1回きりの予定だったのですが、すっかり地元に定着し、館林市の観光大使や、ぐんま観光特使にも任命されています。
この子たちは営業で、近所のスーパーに呼ばれることもしばしばで、イベントでは「木曜日は野菜の日」など達筆に書いています。
また外国人向けのイベントなどにも呼ばれることが多く評判が良く、ちなみに「Menkoiガールズ」は、日本テレビが主催しているご当地アイドルの日本一決定戦「ロコドル甲子園」で去年、みごと優勝を果たしています。
「ご当地アイドル」は、県や市などのお役所がプロデュースする時代から、地方企業主導に、変わっているようです。
5月8日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より