1億総商店化?個人売買が日本の消費を救う!?【ひでたけのやじうま好奇心】

By -  公開:  更新:

きょうは「ビジネス」のお話。
「ユニコーン企業」という言葉、ご存知ですか?

ユニコーン企業とは評価額が10億ドル(日本円でおよそ1,000億円)以上の、非上場のベンチャー企業のことです。この「ユニコーン企業」という言葉は、「うわさは聞くが、だれも見たことがない」という、ギリシャ神話に出てくる伝説のユニコーンの名前に例えられて、その名がついた。

2015年、アメリカ・フォーチュン誌は80社以上ものユニコーン企業をリストアップしています。その中には、facebookやTwitterのようなSNSビジネスだけではなく、スマホ世界シェア3位の中国のソフトウェア企業・Xiaomi(シャオミン)やタクシー配送サービスUber(ウーバー)など最近日本でも、その知名度が広がりつつある企業の名前が入っていました。

そしてここからが本題!
日本の「ユニコーン企業」の代表的存在の企業としていま注目を集めているのが「メルカリ」。カタカナでメルカリ。

メルカリ HPより

メルカリ HPより

スマホなどインターネットを使った、フリーマーケットのアプリの会社。
今年の1月の段階で、ダウンロード数は日本国内だけで4,000万ダウンロードを突破!
1日、およそ100万点以上の品物が掲載されていて1ヵ月で動くお金、およそ100億円と言われている。

改めて「メルカリ」を詳しく説明しますと、

①売り手は、売りたいものをスマホで撮影し出品。その時「金額」も提示。
②購入者は「購入ボタン」を押して、クレジットカードや銀行、コンビニなどで、お金を振り込む。
③買い手が支払った代金を運営会社がいったん預かり、買い手が商品を受け取ったことを確認したうえで、売り手に送金する仕組み。

買い手に届いた品物が不良品や偽造品だったといったトラブルの際にも、運営会社が買い手と売り手の間に入って対応する。自分の銀行口座の番号が知られてしまうという個人情報の恐れも少ない。

ヤフオク! HPより

ヤフオク! HPより

似たようなインターネットのシステムに「ヤフオク!」があります。
ヤフーが運営するオークションサイトで、1999年に日本でのサービスがスタート。2008年には1日に出品されている品数2千万件を突破。今や福岡ドームもネーミングライツで「ヤフオクドーム」になるほどの知名度。

「ヤフオク」と「メルカリ」の違いはヤフオクは基本的には、オークションなので購入者が「価格」を決める。メルカリは基本的には、フリーマーケットなので販売者が「価格」を決める。

どうしてもオークションサイトでは、最終的に「価格」がいくらになるのか?不安な場合が多く、またオークションが終了するまでに日数がかかる場合もある。すぐに商品をほしい人にとってはフリーマーケットのシステムの方が好まれる傾向にあるそうです。

メルカリの創業者は山田 進太郎さん。現在39歳。
早稲田大学在学中、インターンでインターネットのショッピングサイト「楽天」に行き、オークションサイト「楽オク」というのを立ち上げ注目を集めた。
しかし、本人曰くこの時ライバルの「ヤフオク」に、到底勝てなかったと。
その後、インターネット会社を渡り歩き、2012年には仕事を辞めて、1年かけて世界旅行へ。
そして2013年帰国すると老若男女、日本人み~んなスマホを持っていることに驚き、今度はスマートフォンを使って「ヤフオク」に挑むつもりで、フリーマーケットのアプリ「メルカリ」を立ち上げた。
2014年にはアメリカにも進出。アメリカ版アプリも2,000万ダウンロードを突破。そして去年にはヨーロッパに進出。ことしの3月、イギリス版のアプリをリリースしたばかり。

追われる立場のヤフーの宮坂社長は、去年こんなことを語っている。
「オークションはメルカリさんにだいぶ詰められた1年だった。やはりもっと簡単に買えるようにしないといけない」と語り、ヤフーオークションに新機能「フリマモード」を発表。競り合わず簡単に商品を購入できる、システムを導入したそうです。

フリマモード

フリマモード

スマホやタブレット端末を使ったインターネットでの商品売買の取り引き額は2015年で2兆8,500億円。
今後、日本人の消費活動は、ネットを使った個人対個人の、取引が爆発的に伸びると予想されていて、誰もがネットで手軽に物を売れる「1億総商店化」なんてことを言う専門家もいるそうです。

5月1日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

Page top