高嶋)時代と感動と驚きを伝えてきたレジェンドアナウンサーが連日登場!
最終日の今日はレジェンドはテレビ番組「ウルトラアイ」や「紅白歌合戦」の名司会者!元NHKアナウンサーの山川静夫さんです!
山川静夫さんは、1933年、静岡県生まれ(私よりも9年先輩)。1956年NHK入局。
青森、仙台、大阪に勤務した後、1968年に東京アナウンス室に配属。
「ひるのプレゼント」や「歌のグランド・ショー」、劇場中継などを担当。
「ウルトラアイ」など科学情報番組の司会でも人気を博し、「紅白歌合戦」の白組司会、総合司会をあわせて13回務めました。
また、歌舞伎や文楽など日本の古典芸能に造詣が深く、定年退職後は古典芸能の評論家としても、活躍されています。
高嶋)山川さん、大活躍している時期のお話を聞きたいんですが、今、考えると、よくクビにもならなずに(笑)。
山川)真面目だったですから(笑)。
高嶋)例えば、今の「ガッテン」に通じるような往年の人気科学情報番組「ウルトラアイ」(1978~1986)では、「ウルトラアイ3原則」というのを大切にしたそうですね。覚えてます?
山川)① 「何を言っても笑わない」:会議で、どんな提案でもバカにせずに「いいなぁ」と真剣に考える。
② 「やってみなければ、分からない」:ダイヤモンドと鉄がどっちが硬いか?という実験をやったんです。ダイヤモンドを鉄道にひかせて実験した事もあります。見事に鉄のローラーがへこんで、ダイヤモンドは無事でした。
③ 「みんなでやれば怖くない」
高嶋)山川さんは知的な方ではございますが、物事を面白がるというか、この間、雑学大賞を穫られたんですよね。
山川)雑学ってね、何でも手を出して体験した事が人生に役立つ。相当後になって気付くんですけどね。祖母が碁を好きだから碁をやった。向かいのおじさんに将棋を教えてもらえた。それで、碁や将棋を覚えたんです。体験というのは、一つも無駄にならない。だんだん重なって行くうちに、信用になっていく。
高嶋)紅白歌合戦の色んな語録も印象に残っているというメールも多かったんですが、山川さんはそれまでの司会者と比べて、「(NHK)らしからぬ司会」なんですよね。
山川)僕は偉大な先輩達とモノが違ったので、ダジャレも言いました。布施明。「お尻の下は、すぐかかと」。別に布施明さんの足が短かった訳じゃないんですけど。本人はそんなに怒らなかったですけどね。
あと、紅白と言えば、堺正章さん、マチャアキの粋さ。司会に乱入してくるんだけど、パッと出て、パッと引っ込む。長くいない。引っ込みが早いのが粋。控えめにやるというのが粋なんですよね。
高嶋)2000年に、言語障害になられましたよね。
山川)定年退職後、とにかく自由でしょ。両手を広げて、朝まで飲んでいたのが、仇となりました。
高嶋)だけど、復活力凄いですよね。
山川)失語症になってしまいました。それで、録音機をベッドの上に持って、毎日アナウンサー研修のように「あ」「い」と一音ずつ大切に発声するリハビリをしたんです。それで、
高嶋)最後に、今の放送を見て、聴いてお感じになられる事は?
山川)技術は今のアナウンサーの方が上。でも心がない。伝わらない。「伝えるじゃなくて、伝わる」という事が大事。
高嶋)やじうま好奇心、けさのお客様は元NHKアナウンサー、山川静夫さんでした。ありがとうございました。
6月16日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より