ご存知ですか?2.5次元【ひでたけのやじうま好奇心】
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「2.5次元」ってご存知ですか?
いま私の手元には雑誌「2.5次元Walker ウォーカームック」があります。
中を見ると、若いイケメン男子がたくさん載っている。
またWOWOWで3月から始まった新番組「2.5次元男子推しTV」
さらにスカパーの日テレプラスでは「2.5次元ナビ!」
という新番組がスタートしたんたそうです。
そもそも「2.5次元」とはなんぞや?
アニメやマンガ、ゲームなどの世界は「2次元」。
現実の世界は「3次元」。そして2次元のアニメやマンガ、ゲームの主人公をリアルな世界3次元に登場させ、舞台などで表現するエンターテインメントのことを「2.5次元」というそうなんです。
あさラジを聞いている方にわかりやすくいいますと「ベルサイユのばら」。
累計発行部数2,000万部を超える人気漫画。
1974年から、宝塚歌劇団で舞台化されています。これが「2.5次元」。
さらには1980年代、プロレスブームを巻き起こした「タイガーマスク」。
元々は、梶原一騎原作の漫画でした。アニメ化もされ大ヒット。
2次元の「タイガーマスク」がリアルな世界、プロレスのリングに登場した。
これが「2.5次元」。
去年1年間で「2.5次元」の舞台やミュージカルは年間100作品作られたそうです。
どれくらいの収益があるのかというと、2015年のデータによると「2.5次元」の舞台のチケット代だけで総額なんと104億円。
このブームの火付け役が1999年から2008年まで「週刊少年ジャンプ」で連載されていた漫画「テニスの王子様」
コミックの累計発行部数は、5700万部を超えている。
2003年からミュージカルが開始。
これまで累計観客動員数230万人。DVDの売り上げが50万本を突破。
このミュージカルの出演者のオーディションは舞台経験の有無に関わらずビジュアルが「原作のキャラクターに近いかどうか」が最優先。
登場人物は全員イケメン。
その中にはドラマ「昼顔」で大ブレイクした斎藤工さんも出演していた。
そしてこの「2.5次元」のビジネスを盛り上げているのが
一般社団法人日本2.5次元ミュージカル協会
現在この協会に加盟している企業、全部で77社。
出版社は、集英社や講談社、小学館、KADOKAWAなど在京の民放5社のTV局。
さらには、バンダイナムコや、ブシロードなどのゲームやカード会社、そして東宝や、ホリプロ、アミューズなどの芸能事務所まで、ありとあらゆるエンターテインメント関連企業が加盟している。
そして日本2・5次元ミュージカル協会は2015年に、期間限定で2.5次元ミュージカル専用劇場「アイア 2・5 シアタートーキョー」を渋谷にオープンさせた。
場所は、代々木競技場の敷地内で、NHKの道を隔てた前。
座席数830席。年間でおよそ25作品を上映してきた。
当初1年間限定の運営を考えていたそうなんですが、ブームになったことで、とりあえず2018年までの延長が決定しています。
今回、この「2.5次元」を取り上げるにあたってわたしが感じたことは、これほどビジネス的に成功を収めているのに、「2.5次元」という言葉が、あまり世間的に浸透していなかったということ。
少なくとも私は知らなかった。
もともと運営側はテレビCMや新聞など基本、この「2.5次元」のビジネスではテレビや新聞など、大手のメディアでの広告は、あまり出していなかった。
そのため、興味のない一般の人にとっては、情報を目にする機会が少なかった。
そしてファンは、チケットを一度購入すると、次回から、チケット会社から新たな情報がSNSを通じて送られてくる。
つまりコアなファンをがっちり、つかんでいくシステムが構築されている。
そして客は、感想などをTwitterなどSNSでつぶやき、それが拡散され、同じような趣味を持つファンの心を刺激し、ファンを広げていく。
閉鎖的ともとれますが、堅実なマーケティングとも言えます。
ことしの4月にはアメリカのヒューストンで行われた日本のアニメのイベントに美少女戦士セーラームーンの2.5次元ミュージカルが行われ、会場を大いに沸かせたそうです。
ジャパニメーションに続いて、今度は「2.5次元の舞台」が世界に進出しているようです。
6月5日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より