とろ〜りチーズも干し草ベッドも“実写”です!『ハイジ アルプスの物語』

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【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第262回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、8月26日から公開の『ハイジ アルプスの物語』を掘り起こします。


本国スイスが実写映画化、21世紀版ハイジの物語

とろ〜りチーズも干し草ベッドも“実写”です!『ハイジ アルプスの物語』

世界で約60もの言語に翻訳され、5,000万部以上発行されている児童文学「アルプスの少女ハイジ」。日本ではアニメーションが有名で、今でも“子どもに見せたいアニメ”のひとつに挙げられるほどの不朽の名作です。

時代を超えて愛されるハイジの物語が、ハイジを生んだ国スイスで実写化されました。

とろ〜りチーズも干し草ベッドも“実写”です!『ハイジ アルプスの物語』

アルプスの山の大自然に囲まれ、頑固だけど優しいアルムおんじや麓に住むヤギ飼いのペーターと楽しく暮らしていたハイジ。

ある日、大富豪のお嬢様クララの話し相手として、大都会のフランクフルトへ行くことに。足が悪く車椅子生活を送っているクララは、明るく元気なハイジと過ごすうちに、次第に元気を取り戻していく。

しかしハイジは都会での暮らしに馴染めず、アルムおんじが待つアルプスの山々が恋しくなり…。

とろ〜りチーズも干し草ベッドも“実写”です!『ハイジ アルプスの物語』

「アルプスの少女ハイジ」を知る人ならば、真っ先に思い浮かべるのが名シーンの数々。
トロリととろける美味しそうなチーズ、干し草のベッド、芝生の上でお昼寝、アルムの山々。
鮮やかによみがえる名場面に、思わず歓喜の声が漏れることでしょう。

そして何よりも素晴らしいのが、それぞれのキャラクターを演じる俳優たちの存在感。ギュッと抱きしめたくなるようなハイジの愛くるしさ、アルムおんじの武骨さ、クララの透明感あふれる美少女ぶりにペーターのやんちゃっぷり。
そして、教育係のロッテンマイヤーさんはやっぱり厳しい人だった…。

彼らの生き生きとした姿に、ますます物語に引き込まれてしまいます。

とろ〜りチーズも干し草ベッドも“実写”です!『ハイジ アルプスの物語』

一方で「あれ、ハイジってこんなお話だったっけ?」と、意外な発見があるのも本作の魅力。

メガホンを取ったアラン・グスポーナー監督は改めて原作に触れて、作品の根底には“抑圧からの開放”と“自分の居場所を見つけること”が、テーマとして潜んでいることに気付いたとか。
子どもだからこそ楽しめる世界観と大人だからこそ感じ取れるものが共存しているのも、この物語が永遠不変であることを証明しています。

親子で観るのも良し、大人が観るのも良し。
アルムの山々とハイジの笑顔が、あなたの心の中に眠る大切なモノを呼び覚ましてくれますよ。

とろ〜りチーズも干し草ベッドも“実写”です!『ハイジ アルプスの物語』

ハイジ アルプスの物語
2017年8月26日からYEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー
監督:アラン・グスポーナー
原作:ヨハンナ・シュピリ「アルプスの少女ハイジ」(講談社青い鳥文庫)
出演:アヌーク・シュテフェン、ブルーノ・ガンツ、イザベル・オットマン

©2015 Zodiac Pictures Ltd / Claussen+Putz Filmproduktion GmbH / Studiocanal Film GmbH
公式サイト:www.heidimovie.jp

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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