グルメサイトの決め手は人生を豊かにするかどうか

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グルメサイトの決め手は人生を豊かにするかどうか

「今夜はどこへ飲みに行こうか?」そんな時に、パソコンやスマートフォンで、レストランや居酒屋の情報を調べる事が出来るのが、「グルメサイト」です。

今から21年前の1996年に、グルメサイトの元祖とも言われる「ぐるなび」が誕生して以来、様々なサイトが登場して、しのぎを削っています。そこで、「グルメサイトは今後どうなるのか?次の一手を探ってみたい」と思います。

食べログ

ランキングと口コミで探せるグルメサイト(食べログHPより)

まずは、2005年3月に誕生したレストラン検索・予約サイトの「食べログ」。匿名のユーザーが5点満点でお店を採点する口コミ型のグルメサイトの横綱とも言える存在。

食べログを運営する株式会社カカクコムの担当者の方によりますと、食べログは日本中の飲食店をほぼ網羅しているそうで、利用者数、口コミ件数ともに国内最大級のグルメサイト。

とにかくスゴい人気です。アクセス状況を紹介しますと、月間利用者数は、ほぼ1億人! 9,897 万人。その内訳は、スマートフォンで利用している人が7,668 万人、パソコンが2,206 万人。つまり、移動中に、スマホでお店を検索している人が多いようです。

食べログ

日々数が増えている店舗数と口コミ(食べログHPより)

また、「食べログに載っていないお店はほとんどない」というぐらい、情報が充実していまして、掲載レストラン数は、およそ86万件、口コミ投稿数はおよそ2,080万件

ほぼ1億人のユーザーがいる「食べログ」。匿名のユーザーによる口コミの投稿で支えられている為、その口コミの情報管理に大変気を使っているそうです。

①「口コミを専門のチームによって監視」
食べログでは、投稿された口コミを、システムチェックはもちろん、数十名単位の専門のチームによるチェックで全て確認。表現や情報に問題のあるものについては、修正を依頼したり、削除などを行なっているそうです。

②「本人確認」
口コミ投稿者には「携帯電話番号認証」をお願いしていて、認証済の投稿者には認証済マークがついているそうです。また、食べログの運営メンバーが全国各地で定期オフ会を開催し、口コミの投稿者と実際に会って、サイトサービス向上のためのヒアリングを実施しているという事です。

③「やらせ業者通報窓口」
全国およそ10万店の食べログ店舗会員などと連携し、業者からランキングや口コミを不正に操作するような提案があった場合に通報いただく環境を整備し、やらせ行為を未然に防いでいます。

食べログ

全国ご当地グルメ・観光特集(食べログHPより)

人気の食べログ。次はどんな事を考えているのか?それは、「観光情報の発信」なんです。

食べログは、食べ歩きを好むユーザーが非常に多く、旅行シーンでもよく使われている。そういった分析から、食べログと、自治体がタッグを組んで、観光情報を発進するサービスをスタート。 現在は、那覇市、横浜市、札幌、そして大分の別府市の観光情報や旨いお店を食べログで特集しています。今後、自治体との連携は拡大する予定で、来年3月末までに50の自治体の参加を目指しているという事です。

Retty

レッティ(Rettyサイトより)

続いて、グルメサイトのもう一つの横綱と言えるのが、実名グルメサービスの「Retty(レッティ)」。

こちらは「信頼できる人からお店探しができる」グルメサービスとして、2011年の6月にサービスをスタート。レッティも利用者が非常に多く、まだ、6年ほどの新しいサービスなんですが、今年の5月に、月間利用者数が3,000万人を突破しました。

「レッティ」は、食べログの逆を行くようなコンセプトで、特徴は…

①実名による投稿(投稿した情報に責任が生じる為、信頼感が出てくる)
②点数評価をしないので、ポジティブなコメントが集まる

Retty

Rettyトップユーザーのリストはこちら(Rettyサイトより)

レッティでは、特に「信頼できる人からお店探しができる」機能を強化しているそうで、去年の12月に「レッティ トップユーザー」制度をスタート

例えば、お寿司に詳しい人や、有楽町のグルメに詳しい人など、色んな食通がいますが、そういった特定のジャンルや、地域のグルメ情報に詳しいユーザーをスペシャリスト「トップユーザー」に認定して、そういった人を起点にお店を探すことができるようになっているという事です。食通の友達に、お店を紹介してもらう感覚に近いのかもしれません。

ちなみに、レッティを運営する「レッティ株式会社」には、羨ましい制度があるそうです。それが社員の外食をサポートする「グルメ調査費」という制度

食べに行ったお店の口コミを投稿することを条件に、社員1名につき、月1回まで、食事を会社が全額負担してくれます。普段はなかなか挑戦しないジャンルなど、社員の外食レパートリーの広がりにも繋がっているという事です。

ヒトサラ

料理人の顔が見えるグルメサイト(ヒトサラHPより)

レッティのように「誰がおすすめするか?」というのがグルメサイトのトレンドになっているようで、今、注目されているのが、プロの料理人がおすすめのお店を紹介するサービスが人気のグルメサイト「ヒトサラ」。

運営しているのは、株式会社USEN。HPをご覧に見ると、びっくりするんですが、料理の写真や、記事は全て、プロによるもの。まるでグルメ雑誌のような丁寧な作りになっています。

こちらの「ヒトサラ」は、元々、料理人にインタビューするなど、「料理人の顔が見えるグルメサイト」をウリにしているんですが、2015年5月からスタートした、プロのシェフたちが、訪れて美味しかったお店を紹介する「シェフがオススメするお店」が好評

シェフも一流の料理人ばかりで、その数は5千人を突破。都内の有名なおそば屋さんやフランス料理のご主人がおすすめのお店を紹介するなど、「大事なシーンのお店選びで失敗しない」為の情報源として、役立っているようです。

SAVOR JAPAN

Japanese Restaurant Guide(SAVOR JAPANサイトより)

「ヒトサラ」が今、力を入れているのが、日本を訪れる外国人向けのグルメサイト「SAVORJAPAN(セイバージャパン)」。

英語、中国、韓国語、台湾語の4つの言語に対応しているようで、日本の職人の技や、日本食の真髄、食べ方のHow to、飲食店でのマナーを学べる動画コンテンツを展開。視聴数は200万再生を突破したという事です。

色々なグルメサイトを紹介しましたが、グルメサイトは人生を豊かにしてくれるものと言えるのではないでしょうか。以上、やじうま好奇心でした。

グルメサイトの決め手は人生を豊かにするかどうか

10月6日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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