平沢衆議院議員が語る「希望の党が負けた理由」

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10/23(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

野党分裂、希望の党失速で、結果的に自民党が勝っただけ
7:13~ やじうまニュースネットワーク:コメンテーター 須田慎一郎(ジャーナリスト)

安倍晋三

【衆院選2017】開票速報場で、自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長の当確を確認する安倍晋三首相=2017年10月22日午後、東京・永田町の自民党本部 写真提供:産経新聞社

自公で310議席を獲得し大勝利、投票率は戦後2番目に低い53.61%

昨日投票が行われた衆議院選挙は開票の結果、与党の自民・公明両党が自民党の追加公認と合わせて3分の2にあたる310議席を確保し、安倍政権の継続が決まりました。共同通信が午前4時現在で集計した推定の最終投票率は53.61%となりました。

森田)昨日投票が行われた衆議院選挙は開票の結果、自民党が単独で280議席。絶対安定多数の261を確保しまして大勝しました。公明党と自民党の追加公認を合わせますと与党で3分の2にあたる310議席を確保しています。台風の影響で一部の地域で開票が終わっておりませんで、定数465議席のうち4議席がまだ決まっていません。立憲民主党は54議席を固めて野党第一党。希望の党は49議席とふるいませんでした。また公明党29議席、共産党12議席、日本維新の会10議席といずれも公示前の議席に及ばないことが確実です。この他、社民党は1議席、無所属は26議席となっています。日本のこころは議席を確保できず、政党要件も失いました。東京都の小選挙区では希望の党の長島昭久元防衛副大臣が唯一21区で当選しただけで、1勝22敗という結果に終わりました。昨日インタビューに答えた自民党総裁の安倍晋三総理大臣と希望の党の小池百合子代表です。

安倍総理)今回の結果については、安定した政治基盤の上に政治を前に進めていくと。そして「結果を出していけ」との国民の声だと思います。同時にこの勝利に対しては謙虚に向き合わなければならないと思っております。

小池代表)二文字を使ったということで、そこは反感のところのイメージに繋がったのだと思いますけど。その点については言い方をもう少し考えるべきだったと思っております。

森田)安倍総理は主要閣僚を再任する方向で調整に入りまして、今日与党党首会談を行って連立の維持を確認します。一方、希望の党は小池代表の進退、それから今後の体制構築が焦点です。野党第一党となった立憲民主党は民進党系の無所属議員との統一会派結成を目指す構えでして、立憲民主党を軸に野党再々編が進む可能性もあります。それから民進党の前原代表は民進党の方向性を決めた段階で辞任するという意向を表明しております。

若狭勝

【衆院選2017】選挙事務所で支援者やスタッフを前に敗戦の弁を述べた希望の党(東京10区)の若狭勝氏=2017年10月23日未明、東京都豊島区 写真提供:産経新聞社

8回目の当選を果たした平沢勝栄に訊く、希望の党が負けた原因

森田)東京17区で8回目の当選を果たしました自民党の平沢勝栄衆議院議員に電話が繋がっておりますので聞いてみたいと思います。平沢さん、当選おめでとうございます。選挙前はこれほど厳しい戦いはないとおっしゃっていましたが、終わってみれば127,000票あまりで、希望の党の新人にダブルスコア以上の差をつけましたね。

平沢)希望の党の方は地域で選挙を手伝う組織がゼロで、風だけが頼りで戦われたわけです。風が全然吹いてませんで、むしろやや逆風が吹いていたと感じました。希望の党は都議会選挙での夢をもう一度とやられたでしょうけど、今回の選挙のような形でやったら勝てないと思います。

高嶋)平沢さんは今までに何度も選挙で戦っていますが、ここまで風向きや空気がガラッと変わる恐ろしさが今回一番強烈だったと思います。やはり小池さんのあの言葉が原因ですか?

平沢)言葉もありましたけど、小池さんは東京都知事としての仕事がまだできていないのに、国政のほうで一生懸命がんばっておられるので、ちょっと話が違うのではないかという批判はかなりありました。

高嶋)その批判が一番多かったと。

平沢)築地の移転などがまだ道半ばであるにも関わらず、そちらのほうを捨てて国政に全力を使っているような印象を与えています。それは大きかったと思います。

自民党

【衆院選2017】投開票 当選確実となった候補者にバラをつける自民党総裁の安倍晋三首相=2017年10月22日午後、東京・永田町の自民党本部 写真提供:産経新聞社

他に選択肢がなかったから自公が勝った

須田)今回の選挙の結果、自公で再び3分の2を超えたということですが、これでもう間違いなく憲法改正に突き進んでいくというふうに受け止めてよろしいですか?

平沢)今回の選挙はあくまでも野党が分裂したとか、希望の党が失速したとかいろんな要因があって、結果的に自民党が勝ったのだと思っています。私も街頭で多くの方に言われましたが、他に選択肢がないと。だから自民党を応戦するからがんばってねという声を何度聞いたかわかりません。ですから自民党が信任されたというより、勝たせてもらったとか、野党が自滅したということなので。私は決しておごることなく謙虚にやらなければならないので、憲法のほうも国民の皆さまの声をしっかり聞きながら、急ぐことはないので地道に時間をかけてやるべきだと思います。

高嶋)平沢さんは非常にへりくだった言い方をしていますけど、安倍総理の性格からいって「これで森加計も終わったし、全部終わった。俺は東京オリンピックが過ぎてもやるぞ、憲法改正もやるぞ」とガラッと変わりませんか?

平沢)憲法改正は国民の皆さまの支持がなければできませんので、がんばってもできないと思います。

高嶋)安倍総理の性格を平沢さんが一番ご存じではないですか。

平沢)強気の方ですが、そこは謙虚にやられると思いますし、やらなかったら次の選挙でしっぺ返しを食らうと思います。

高嶋)そうですか。ありがとうございました。

前原誠司

【衆院選2017】テレビ中継で選挙結果について述べる民進党の前原誠司代表=1017年10月22日午後、東京・永田町の民進党本部 写真提供:産経新聞社

前原誠司氏のやったことは民進党を潰しただけ

高嶋)外野から見ていますと、最初に希望の党が出てきたときには平清盛の満月状況のような「あなたたちがやらなかったら誰がやる」と上から目線ですごかったですよね。ところがガラッと変わって。一番気になるのは前原誠司さんが希望の党に持ちかけて、自分が代表する党を壊してしまいましたよね。今後の野党はどうなっていきますか?

須田)そこが一番の大きなポイントだと思います。今回民進党の幹部で落選した議員の中に親しい人がいますが「前原がやったことは民進党を潰しただけではないか」と。そうするとバラバラになってしまった旧民進党がどのように再結集していくのか。もちろん希望の党の風が吹かなかったこともありますが、むしろ希望の党と立憲民主党がたもとを分かちあいましたよね。内紛内ゲバ状態に陥りました。本来なら批判は安倍政権に向かなければならなかったのに、相手の批判をしてしまったということはお互いに足を引っ張っていたと思います。

高嶋)一言でいえば野党分裂と。確かに各選挙区の状況を見ますと、ふたつ合わせたらけっこう健闘しているというか、逆転しているところもありますが。かじ取りが上手くできなかったのですね。台風直撃で今のところ投票率が53.61%ですが、戦後2番目の低さだということで。決して自慢のできる選挙ではなかったと思います。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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