横浜駅「しょうが焼弁当」(750円)~駅弁屋さんの「工場」ですよ!(崎陽軒編④)

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

横須賀線 東海道本線

横須賀線・E217系電車、東海道本線・戸塚~大船間

東京と神奈川を結ぶJR東海道線と横須賀線。
共にグリーン車を2両連結した15両編成の列車が高い頻度で運行されています。
昭和55(1980)年まで、東海道線と横須賀線は東京駅から同じ線路を走っていましたが、この年、横須賀線の列車が従来の貨物線の線路に移され、今のような運行形態となりました。
戸塚駅では、双方の列車が方向別に停まり、向かいのホームで乗り換えることが出来ます。

崎陽軒 プチミュージアムショップ

崎陽軒横浜工場「プチミュージアムショップ」

そんな戸塚駅でも販売がある「崎陽軒」の駅弁。
実は崎陽軒横浜工場にも、ひと昔前の横須賀線を彷彿とさせる場所があります。
その名も「プチミュージアムショップ」!
平成25(2013)年10月、横浜工場内にオープンし、おなじみのシウマイ・シウマイ弁当はもちろん、工場できたてアツアツメニューもいただくことが出来るスポットなんですね。

崎陽軒 プチミュージアムショップ

崎陽軒横浜工場「プチミュージアムショップ」

113系電車風の両開きドア脇には、顔パネルがあって、記念撮影スポットになっています。
前回までご紹介してきた崎陽軒の工場見学は、3か月先までほぼ満席の大人気!
そこで、予約なしでも工場見学の一端を体験してほしいという思いから、この「プチミュージアムショップ」が作られました。
工場見学コースは「湘南色」の記念撮影スポットですので、コチラは「スカ色」なんですね。

崎陽軒 プチミュージアムショップ

崎陽軒横浜工場「プチミュージアムショップ」

この「プチミュージアムショップ」、鉄道大好きな方にはたまりません。
ボックスシートが設置されているのはもちろん、壁の色も国鉄形車両のイメージを見事に再現!
電車の窓に見立てた46型のタッチパネルディスプレイで、シウマイの製造工程や崎陽軒の歴史などを観られるほか、子供向けのクイズなども用意されています。
崎陽軒によりますと、実は鉄道大好きな社員の方によるレイアウトなんだそうです。

崎陽軒 プチミュージアムショップ

崎陽軒横浜工場「プチミュージアムショップ」

崎陽軒 プチミュージアムショップ

崎陽軒横浜工場「プチミュージアムショップ」

ボックスシートの上には、ちゃんと網棚や広告スペースを設置。
店内には、中吊り広告のスペースまであるんです。
なお、広告はすべて「崎陽軒」ですので、店内は崎陽軒の“ADトレイン”状態。
このスペースでは「シウマイ弁当」をはじめ、「昔ながらのシウマイ」(3個・100円)や「シウマイまん」などの出来たてアツアツメニューなどをいただくことが出来て、旅気分を味わうことも出来ます。

しょうが焼弁当

しょうが焼弁当

「プチミュージアムショップ」のある横浜工場の隣には、崎陽軒・港北インター店があって、駅弁をはじめとした各種お弁当は、コチラの店舗で販売されています。
そんな駅弁の中から、今回は知る人ぞ知る“隠れ名物駅弁”をご紹介!
その名も「しょうが焼弁当」(750円)!
実はこの駅弁、崎陽軒の商品でありながら、ある意味“衝撃的”なおかずの構成なのです。

しょうが焼弁当

しょうが焼弁当

【お品書き】
・白飯
・しょうが焼き
・玉ねぎ炒め
・筍と高菜の鶏そぼろ炒め
・ポテトサラダ
・紅生姜
・青かっぱ

気が付きましたか?
そう、崎陽軒の中では珍しい「シウマイ」が入っていない駅弁なんです。
でも、心配は要りません!
柔らかくて「冷めてもおいしい」豚肉のしょうが焼は絶品なのです!

しょうが焼弁当

しょうが焼弁当

蓋を開けた瞬間から漂う生姜のいい風味、甘辛な味付け、蒸気炊飯のもちもちとした白いご飯・・・いずれも箸が進んで進んで“しょうが”ない!
望月は紅生姜とのW生姜でいただくのが大好きな駅弁です。
よくよく考えれば、先日「昔ながらのシウマイ」でもご紹介した通り、崎陽軒の「シウマイ」は、関東地方を中心とした良質の国産豚肉を使って作られています。
つまり、豚肉の良さを知り尽くした崎陽軒だから出来る「冷めてもおいしい」しょうが焼なのです。

 成田エクスプレス 東海道本線

E259系・特急「成田エクスプレス」、東海道本線・戸塚~大船間

横須賀線の隠れ主役は、毎時1~2本運行されている特急の「成田エクスプレス」。
特に夕方以降の通勤時間帯に運行される東京発の下り列車には、35%割引の「えきねっとトクだ値」(特急料金820円・通常期)も設定され、閑散期は普通列車グリーン(平日)よりおトクです。
東京~横浜間の移動では横須賀線のほうが、少し所要時間が長い分、駅弁的には好都合。
時間に余裕があれば、横須賀線まわりの“プチ贅沢”な“プチ駅弁旅”、お薦めです!

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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