森友・加計学園問題~なぜ財務省は一転して資料を公開したのか?
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2/14(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
佐川国税庁長官は国会答弁する必要がある?
7:02~高嶋ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)
森友国有地売却~一転して資料を公開した財務省の意図
麻生太郎副総理兼財務大臣は13日の衆議院予算委員会で、森友学園の国有地売却問題で当時財務省理財局長だった際に「文書を破棄した」と国会で答弁していた佐川国税庁長官の問題をめぐり、16日から始まる確定申告の徴税業務に影響が出る可能性を示唆した。長らく続く一連の問題に関してジャーナリストの鈴木哲夫が現状を解説する。
長妻代表代行)佐川さんが国税庁長官に最も相応しい人材だという風に国会でおっしゃっておられるわけでございますけれども、これは今もその思いには変わりは無いのでございますか?
麻生財務大臣)事実国税庁長官としての職務を適切に行っていると考えておりまして、今現場において特段の支障が生じているということは聞いておりません。
高嶋)佐川さんの国会招致を巡りまして、麻生財務大臣の答弁なのですが、立憲民主党の長妻代表代行の追及に対して聞きたいところは答えないという政府側なのです。
財務省理財局長当時の佐川さんは「破棄した」「見つからない」と、そういう物は無いと言い張っていた。それが国税庁長官に転じて、財務省本局を離れた段階で今度は野党が求めた交渉記録とは別物と政府は言っていますが、いろいろ出て来ている。「交渉過程が出ているじゃないか」と言われていますが、この辺の財務省の心変わり、あのときは出さないで今は出して来たというのは、何が違っているのですか?鈴木)去年から取材で話になっていましたが、「二の矢、三の矢」という表現が良いのか分かりませんが、野党が追及するにしてもいろんな資料がある。新たな資料、例えば実際に録音した音声などが第2弾、第3弾と新しい物がどんどん出て来ると言われていた。それが実際に出て来ていた。そこから財務省としては「無かった」「知らない」では済まなくなった。
高嶋)とぼけきれないと?
鈴木)出せる物はきっちり出そうと、まあこれは本来の姿ですけどね。
財務省と“経産省内閣の官邸”との関係
高嶋)麻生さんがそういうことに一言も触れないのはどういうわけですか?
鈴木)触れないというのはやはり逆に言えば「それはもちろん織り込み済み」という風に受け取った方が良いと思います。
財務省と官邸が一致結束してある意味では難局を政権としては乗り切らなければいけない中で、財務省と官邸が「こういう風に答弁しっかりしていこう」とか「こうしよう」とか、打ち合わせてやって来ますよね。
でも財務省と官邸の関係が本当に二人三脚で良い関係かと言うと、安倍政権発足以来ギスギスしているところもある。なぜかと言うと、安倍政権は“経産省内閣”と言われていますけれども、経済産業省の色が非常に強いです。そうすると財務省と経済産業省というのは昔からライバルではあるわけですよ。そういうようなところで「ここまでは資料を出す」とか「ここまでは安倍さんを守る」とか、その辺の話が上手く行っているのかどうかなというようなところもあります。長らく続く“モリカケ”問題 おとしどころは一体どこ?
高嶋)でも安倍さんとしてはあの答弁の仕方を見ていると、佐川国税庁長官を国会に召致して野党に攻撃させるなんていうのは絶対にやらないでしょうね。
鈴木)そうですね。ただ一方では「もう“モリカケ”じゃないだろう」と言う人も多い、だけど世論調査をやると相変わらず「説明がまだ十分ではない」と言う人もいる。
高嶋)そこにすごく齟齬があるのですよ。
鈴木)そうですね。やはり象徴的なのはまさに佐川さんが実際に国会答弁で「無い」と言っていた、それが今度は「有る」になったのだからどうしてこうなったのかということをやはりちゃんと出て来て説明すべきだと言う世論は圧倒的に多いですよね。これは落としどころだと思うのですけどね。
高嶋)安倍さんを支持しない人の理由というのはどの調査を見ても「人柄が信用できない」が一番なのですね。この辺はどうお答えになるのでしょう?
高嶋ひでたけのあさラジ!
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