イ・ビョンホンが出演を即決した映画『エターナル』

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【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第361回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、2月16日公開の『エターナル』を掘り起こします。


家族、友人、自分自身。すべてを失った男の行き着く先…。

イ・ビョンホンが出演を即決した映画『エターナル』
証券会社で支店長を務めるカン・ジェフンは英語教育のために息子と妻スジンをオーストラリアに留学させ、自身は韓国で家族のために働く日々を送っていた。

安定した仕事と家族に恵まれ、成功した人生を送っていたが、会社が膨大な不良債権を抱えた末に破綻。それをきっかけに社会的地位も安定した収入も失ってしまう。

失意の中、家族が暮らすシドニーを訪れたジェフン。しかしそこで見たのは、隣県のオーストラリア人男性と親しげに過ごす妻子の姿だった。あまりのショックにその場から立ち去ったジェフンは、妻子の秘密を探り始めるが、やがて残酷な事実が待ち受けていた…。

イ・ビョンホンが出演を即決した映画『エターナル』
イ・ビョンホンと言えば、韓国のみならずハリウッドでも活躍する国際的映画スター。2016年の第88回アカデミー賞では韓国人俳優としては初となるプレゼンターも務めました。

そんなイ・ビョンホンがシナリオを読んで出演を即決したという映画が『エターナル』。この作品が長編映画デビューとなる女性監督、イ・ジュヨンによるラブ・サスペンスです。

イ・ビョンホンが出演を即決した映画『エターナル』
ドラマ性の高い作品に仕上がっている本作を支えるのは、何と言ってもイ・ビョンホンの演技力。セリフは極限まで少ないながらも、ちょっとした眼差しや表情で言葉にならない感情を巧みに表現。近年演じてきた悪の魅力や激闘アクションは封印し、「静」の演技で観客を魅了します。

ほかにも人気女優のコン・ヒョジン、『新感染 ファイナル・エクスプレス』で一躍注目を集めたアン・ソヒらが好演。韓国映画では珍しくオーストラリアでのロケも実現、洗練された映像美も魅力のひとつとなっています。

イ・ビョンホンが出演を即決した映画『エターナル』
イ・ジュヨン監督が描いたのは、未来のために現在を犠牲にして生きている人の物語。教育熱が高いことで知られる韓国では、高校生以下の早期英語留学が普及しており、父親を残して母子が海外に出るケースが年々増加しています。

そんな社会情勢に「経済的に豊かには見えるが、果たして父親たちは本当にそれで幸せなのだろうか」という疑問を持ったことから、本作のアイデアが浮かんだのだとか。

自分にとって本当に大切なものは何なのか…。『エターナル』を観て、自分自身に問いかけてみませんか?

イ・ビョンホンが出演を即決した映画『エターナル』
エターナル
2018年2月16日からTOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー
監督・脚本:イ・ジュヨン
出演:イ・ビョンホン、コン・ヒョジン、アン・ソヒ ほか
©2017 WARNER BROS PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED
公式サイト http://hark3.com/eternal/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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