「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(4月15日放送)では、日本医師会会長で、去年の10月に世界医師会の会長に就任した横倉義武に、世界に広がる日本発祥の「母子健康手帳」について聞いた。
自見)母子健康手帳、学校医についてお尋ねしたいと思います。日本で、誕生した母子手帳、今や約40カ国世界中に広がりを見せています。この世界医師会の母子手帳の普及に関する取り組みについてお聞かせ下さい。
横倉)この母子手帳は、母子保険手帳という名称で、1948年に日本でスタート致しました。この母子手帳は妊娠中の色んな経歴が記録されますし、生まれた子どもさんの発育過程が残りますし、子どもの成長を後押しする手帳なんです。
淵澤)私知らなかったんですが、日本が発祥なんですか?
横倉)そうですね。これが自見さんがお話になったように40カ国ぐらいしか広まってないもんですから、これをなんとか世界中の子どもさんたちに届けようと、世界医師会の中で母子健康手帳の普及宣言を日本で準備して、今年の4月に世界医師会の理事会があるので、採択してもらおうと思ってます。
自見)子どものことについて世界医師会会長として取り組みをしてくださっていますが、昨年の11月三重県で、全国学校保健、学校医大会が開催され横倉会長もご出席されました。そのメインテーマは、「輝ける未来を築く、子どもたちのために今、学校医ができること」と言うテーマでした。この学校医と言う言葉、医療関係者には、耳馴染みあるんですけど、ラジオをお聴きのみなさんは、ハテナ? と思われるかもしれません。この学校医の役割、そして、学校医の問題点について是非、お聞かせ下さい。
横倉)もともと集団感染を防止しなければいけないと言うことで、子どもさんたちが入学前の年に就学時検診と言うことがありますね。それが学校医の一つの仕事になります。そして基本的には学校に通っている子どもたちの健康を守るための仕事が一番大きい訳です。ちょうど今年の冬はインフルエンザが大流行しましたね。その時に、学級閉鎖をするとかの判断をどうするかについても学校医の先生が校長先生にアドバイスするということでやっています。もちろん校長先生の判断で最終的にはしないといけないんです。また、最近では特に子どもさんの生活習慣病と言いますか肥満とか、かなり課題になっており、子供のときからいわゆる成人病と言われる糖尿病とか高脂血症とか見られるようになってきました。そういうものを早期に解決していきます。
淵澤)問題点はあるんですか?
横倉)問題点は、いろんな専門性が違う時にどうするかという課題があるんですね、いわゆるアレルギーの子供さんに対して皮膚科の専門医の先生の検診があったほうが良いのではないかとか、課題がいくつかあるもんですから、課題を改善しながら子供の成長につなげていこうということであります。
すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト
FM93AM1242ニッポン放送 毎週日曜 6:04~6:13
番組情報
この番組は、子育てで日々奮闘しているママやパパ、そしておじいちゃん、おばあちゃん、ご近所さんなど、子育てに関わる皆様に、役立つ情報を提供してゆく子育て応援プログラムです。
ナビゲーター:尾木直樹 アシスタント:淵澤由樹(フリーアナウンサー)