米中貿易摩擦~カギとなるのは知的財産権

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6/4 FM93 AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!③

米中第3回貿易摩擦協議~その成果は?
7:18~お早う! ニュースネットワーク その2:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)

知的財産権に端を発した米中貿易紛争にどう決着をつけるか

中国側から劉鶴副首相、アメリカ側はロス商務長官らが出席し、北京で閣僚級貿易協議を終えた、米中両政府。前回合意した、アメリカの対中貿易赤字削減に向けて、前向きで具体的な進展があったとする一方、「アメリカが追加関税などの制裁措置を執った場合、双方合意したあらゆる成果は無効になる」と警告した。

飯田)中国のアメリカ相手の貿易。中国からすると黒字になりますが、これをどう削減していくのかがテーマと言われていました。どうですか?

須田)米中貿易摩擦には、2つの側面があります。1つは、アメリカの対中貿易赤字で、これをどう減らしていくか。ただ、これは見せかけのテーマだと私は見ています。本質的なところは、知的財産権です。もっと言えば、米中間で、貿易摩擦ではなく、実際上のトラブルである紛争が発生してしまったとき。どうやって決着をつけるか、中国はその辺をこれまであいまいに、なあなあにしてきた側面があります。
もう1つは、そのトラブルを「アメリカからたくさん航空機買いますから!」と、量の問題にすり替えていた。そういう側面が強いのです。「もうその土俵には乗りませんよ」が、いまのアメリカの基本的なスタンスだと思います。
もう1つの大きなテーマ。知的財産権に端を発した貿易紛争にどう決着つけるか、まだテーブルに乗っていない。そこに注目していくべきじゃないかな。つまり、関税をかけるというのは、その問題とリンクしていると考えていいと思います。

早急に解決しなければ、米の損害は膨らむだけ

飯田)知的財産権と聞くと、「特許」がすぐに思い浮かびますが、これは軍事機密とかも含めているわけですよね?

須田)そんなカッコいい問題ではなく、「パクリ」とか「海賊行為」ですよ。広い意味では軍事機密とか最先端技術というところに入っていきますが、それはいくら何でも容認するわけには行かない。
ただ、これまではどちらかというと中国は発展途上国の枠組み内で、「経済が成熟化するまではどこの国でもやってきたから」と、ある意味、見て見ぬふりをされていた側面もある。ただ、ここに至って、本気でこの問題に向き合わないと、将来のアメリカ産業にとっても大ダメージになると認識していますからね。

飯田)アメリカも将来の自国の経済とかを考えているわけだから、引けませんよね。

須田)米中の貿易協議は、その問題がどういう形で、いつ、どのタイミングで出てくるかが注目です。まだ序章に過ぎない。

飯田)何年もかかる?

須田)そんなに長くはないと思います。早急にやらないと、損害被害がどんどん膨らむだけですから。

飯田)このままで、時間で利するのは中国ですね。それでアメリカがここまで強硬に出ている。焦りもあるわけですね。

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