国会正常化~野党はどう争うべきか

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国会正常化~野党はどう争うべきか

「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月25日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。国会正常化と、今後望まれる展開について解説した。

今日から国会正常化~大幅延長の争点とは

与野党は週末に国会を正常化させることで合意し、今日から正常化し、審議に復帰する。7月22日まで延長された今国会で、総理が最重要視する「働き方改革関連法案」や、「TPP11関連法案」について、審議再開される見込み。

飯田)とはいえ、7月11~18日までは総理は中東とヨーロッパへ訪問しますので、意外とタイトですかね?

須田)「審議が再開される」と言っても、キチンとした形で、前述した各関連法案を与野党間で論戦が果たせるのか、非常に疑問です。
基本的なスタンスとしては、野党の意見にも耳を傾け、少数意見を尊重しなければいけないのですが、国会の仕組みのなかで、どういう形で少数意見の尊重はされているのか?
たとえば、委員会審議や国会審議の日程を決めるにあたっては、理事会では、慣習ですが全会一致のスタイルがとられています。「与野党両方が賛成しなければダメ」ということですね。ただ、ここで抵抗されてしまうと日程が決まらない。そこで、強行採決の形になるのです。その点で考えると、野党は働き方改革関連法案にしても、IR設置法案にしても、対決法案に位置づけていますから、日程の調節にも応じていないのですよ。
その時点で強行採決は最初から見えているのです。では、それで果たして国会審議が正常化と言えるのかどうか? ちゃんと議論を戦わせるところに、野党がなってくれないかと本当に思います。

野党は世論の支持率が低下している現状について向き合う必要がある

飯田)対案を出したり、修正協議をやると、「与党に協力している!」と日本維新の会とかは、むしろ仲間の野党から批判されますよね。

須田)「反対のための反対」みたいな。かつての55年体制の社会党みたいな状況に、いま野党は置かれています。
今日の新聞で気になったのは、毎日新聞が土日に世論調査した結果を出したのですが、内閣支持率が5ポイントアップしていました。
一方で考えないといけないのは、野党支持率が下がっているのですよ。立憲民主党も下がっているし、国民民主党も下がっている。だから、「何故国民の支持が集まらないか」について、野党も真摯に考える必要があると思います。

飯田)政権に批判的な人たちの意見は「国民側が分かっていないから」とか「政府が隠しているから」みたいな感じになりますが、「ちゃんと審議して欲しい」と求めている方は、世論調査をしていると多い気がします。

日本維新の会のように修正協議で成果を出すべきである

須田)特に働き方改革関連法案は、これからの働き方に大きな影響を与える、私たちに密接な法案です。やはりその辺は、野党としても、修正協議に応じて、「この部分は認める」とか、成果を出す。数の力で言えば、どんなに抵抗しても強行採決になってしまいますから。少しでも野党の希望というか、主張が生かされるような、そういう大人の対応をとるべきだと思います。

飯田)高度プロフェッショナル制度で、「1度は高度プロフェッショナル制度を試したけど、やはり合わないので止める」という制度は、元の法案にはなかったのですね。それを修正協議で日本維新の会が入れた。それなら、1度チャレンジすることはできるかな、と思ったりしますが。

須田)どんな感じか試してみることができるようになった、という点では、日本維新の会はポイントゲットしたのではないかと思います。そういう形で、自分たちの支持者の意見を聞いて、それを政策や法案に生かすのも、政党の役割だと思います。

飯田)今後、1カ月の審議時間がありますので、期待したいですね。

 

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