「テレワーク」「時差ビズ」~なぜ継続できないのかを検証すべき

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月24日放送)にジャーナリストの有本香が出演。政府が働き方改革の一環として推進する「テレワーク」について解説した。

「テレワーク」「時差ビズ」~なぜ継続できないのかを検証すべき

職場と離れた場所で働くテレワーク~目標は2020年に34.5%

自宅や共用オフィスなど職場と離れた場所で働くテレワーク。これを広めようという政府の推進キャンペーン「テレワークデイズ」が昨日から27日、今週金曜まで5日間の日程で始まった。政府としてはテレワークの導入で通勤ラッシュの緩和や働き方改革を進めたい考えで、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年には導入企業を2012年度比で3倍の34.5%にまで高めることを目標としている。

飯田)去年からテレワーク推進イベントを行っていて、去年は1日だけだったそうです。6万3千人が参加したということでしたが、これがラッシュの緩和になるのかと。

有本)去年は数字上、そこそこ効果が出ているようですね。なぜそれが継続してないのでしょうか。

飯田)去年だったら1日だけとか。

「テレワーク」「時差ビズ」~なぜ継続できないのかを検証すべき

テレワークや時差ビズがなぜ進まないのかという検証が必要

有本)この種のことは、私が会社員だった20年前からずっと言われていることです。なぜ全然推進されないのかしら? と思います。その20年前のことを思い出すと、90年代後半にオフィスにネットが入ってきました。インターネットやイントラネットというものが出てきて、みんなの机の上にパソコンが、ひとり1台ずつだったかは記憶が定かではないけれど、職場の風景はそういう感じに変わりました。
インターネットでつながるなら自宅で仕事ができるじゃないかと、そういうものが進んでいけば、満員電車に毎朝乗らなくて済むねという話になっていたのが、全くそんな風に変化していない雰囲気です。私は会社員じゃないから現状は分からないですけど、通勤ラッシュはひどくなっていると聞いています。このテレワークのキャンペーンをやっても、この動きが継続できるのか、導入することでみんながもっと楽になるのかどうかという、そのプランがちゃんと考えられているのかどうかが疑問です。時差ビズにしてもテレワークにしても、同じことを意図していると思いますが、どうして進まないんだろうという検証がちゃんとできていないんじゃないかと考えます。

飯田)それが技術的な問題なのか、風土なのか。

有本)風土はあるでしょう。日本人って「会社に来ちゃった!」ってところがあるじゃない。とりあえず会社に来ていれば仕事している雰囲気みたいな。

飯田)大阪の北部地震の時に思いました、余震が続くなか、皆さん、淀川のあの長い橋を渡って会社に行こうとしていました。

「テレワーク」「時差ビズ」~なぜ継続できないのかを検証すべき

『飯田浩司のOK! Cozy up!』も自宅から放送可能?

有本)どこでも端末一つで仕事ができるという状況はいいけど。例えば我々にとって身近な例でいうと、先月我々はシンガポールから中継しました。あの日、リスナーの皆さんが聴いていても、有楽町のスタジオから放送するのとそんなに音声の状態は変わらなかったのではないでしょうか。

飯田)気づかなかったというツイートもありました。

有本)あの時の機材は大きくなかったですよね。ということは飯田さんもこの放送はどこでもできるんですよ。

飯田)小さい機材だけで放送していました。これからは原稿さえ送ってもらえれば、確かにできちゃうかもしれません。

有本)毎朝ここに来る必要はないんじゃない?

飯田)週に何日かは家でできると、非常に楽ですね。

有本)我々は絡む人と対面できるかどうか、それだけじゃないですか。だけどそれもいまではパソコンでできちゃう…、って私、余計な提案をしているかも。

飯田)労働者的な心配は「家でできるなら残業代もいらないよな」ってなことになりかねないので、そこは裁量労働制で処理して頂けると助かります。

有本)言いたいことは何かというと、テレワークって掛け声を出すことはいいんですよ。それが実際の効果を生んでないなら、それは単なる掛け声に過ぎない。企業も自分事として、じゃぁ飯田さん明日から! みたいな感じで取り組んでいければいいですね。

飯田浩司のOK! Cozy up!
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