時差ビズよりも東京都がすべき混雑緩和に関する2つのこと

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ニッポン放送「飯田浩司のOK!Cozy up!」(7月10日放送)にジャーナリストの有本香が出演。時差ビズという東京都が企業と連携して行っているキャンぺーンについて解説した。

時差ビス 視察 小池百合子 都知事 東京都 中央区 東京メトロ 京橋駅

「時差ビス」キャンペーンを視察する小池百合子都知事(右端)=2018年7月9日朝、東京都中央区の東京メトロ京橋駅 写真提供:共同通信社

通勤ラッシュ緩和へ~時差ビズに740社が参加

昨日から東京都では出勤時間をずらして通勤ラッシュを緩和する時差ビズがスタートした。このキャンペーンは東京都が企業などと連携し、去年から行っているもので2018年はおよそ740社が参加している。2020年の東京オリンピック、パラリンピックの混雑緩和につなげたい考えだ。

飯田)満員電車というのは避けられるなら避けたいもので、働き方改革の一環というようなイメージだったのですが、今回は東京オリンピック、パラリンピックのときの混雑対策だ、というようなことも言っているようですね。

有本)そうですね。この時差ビズという名前はともかく、小池さんは環境大臣だったときにクールビズという、服装を男性のネクタイなしということを提言した成功体験があるから、こういう名前になっているのでしょう。この時差出勤をしましょうというキャンペーンは私が会社員だった頃から何度かやっているという記憶があるんですね。

飯田)20年前、30年前にもポスターとかを見掛けたんじゃなかったかな、という気がします。

時差ビズよりも東京都がすべき混雑緩和に関する2つのこと

東京一極集中を解決しない限り根本的な混雑解消にはならない

有本)年年歳歳、東京への企業の一極集中は進んでいるのですよ。
ですから、混雑するだけの要因がどんどん増えているわけです。電車の乗り入れも増えているじゃないですか、この20年でも。

飯田)相互乗り入れが増えましたよね。

有本)相互乗り入れが増えているということは、みんなが東京に通ってくるといった状況が緩和されない限り、時差を儲けてもそこが混んじゃうことになるわけですよ。東京都がキャンペーンをするということは悪いことではないのですが、これはもう国の問題ですけれど、東京に一極集中が進む一方だという状況をなんとかしないと、根本的な問題解決にはならない、ということが1つですね。
それともう1つは、東京オリンピック、パラリンピックでの混雑緩和ということを目指しているという話ですけれども、そうであるならば、満員電車の混雑よりも車の渋滞、これをどういうふうに解決するんだ、という解決型を小池知事には早く示していただきたいですよね。

時差ビズよりも東京都がすべき混雑緩和に関する2つのこと

オリンピック関係の車両はこのままでは捌けない

飯田)築地市場の移転が遅れて環状2号線という大きな通り、これをオリンピックのときは大動脈にするはずでしたが、選手村との間は仮設でなんとかつなぐ形にするとか。

有本)そうですね。側道を仮設道路という形でつなぐのですが、当初予定していただけの台数は捌けない、ということになりますね。現状よりも4、5万台増える。そちらで全部オリンピック関係の車両は捌こう。いままであった道路に関してはいままで通りの交通量を当然見込むというつもりだったわけですね。だけど、どうもその暫定道路ではおそらく見込んでいただけの台数は捌けない。ということになると相当な渋滞が予想される。
それと築地市場が移転が遅れてしまったために、あそこを駐車場にして4千台分くらいの数を想定していたのが、おそらくいいとこ半分だろうと。そうするとこの2千台分の駐車場をどうするかというとまだ決まってない。

飯田)2千台っていうと相当な数があぶれますよね。

有本)場合によっては東京都外、ということも言われたりはしているんですね。そうなると周辺に相当の渋滞が引き起こされる。こちらの混雑緩和の方が私はむしろ、もはや問題としては深刻だと思いますね。

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