クジラは水分を海から摂れない~オキアミを餌に選んだ理由
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哺乳類最大の大きさを誇る、クジラ。悠々と泳ぐ姿を見るだけで、どこか神秘的に思えてしまうくらいの生き物です。
シロナガスクジラなどは、現存する動物のなかでも最大級の大きさと言われていますね。
ご存知の方も多いと思いますが、クジラはあの大きな体で、とても小さい「オキアミ」を食べます。そうは言っても、あの体の大きさでなぜオキアミを餌に選んだのか、不思議な気がしますよね。オキアミの1匹1匹は小さいですが、群れを成して泳ぐと膨大な数になります。とはいえ、小さい魚では効率も限られてしまいますが、クジラの口を見るとどうでしょう? まるでブルドーザーのように、大量のオキアミを一気に食べることができます。
また、そのオキアミは何を食べているかというと、植物性プランクトンを主に食べています。光合成でエネルギーをたくわえ、また硝酸塩、リン酸塩、ケイ酸などの高いミネラルに恵まれています。栄養たっぷりの植物性プランクトンを食べるオキアミは、クジラにとっても栄養満点の餌なのです。
加えて、クジラはあれだけ多くの水に囲まれていながら、海水から水分を摂ることができません。他の魚のように、海水の塩分をろ過する器官を持たないのです。ほぼ全ての生物と同じく、クジラも水分を摂らないと死んでしまいます。
そのため、クジラは餌から水分を得ています。餌の脂肪や糖類、タンパク質などが燃焼した時に生まれる水分です。足りない水分を補うためにもクジラは大量のオキアミを食べ、栄養と水を餌から摂らなければなりません。同時に、クジラが排泄するフンも大量です。それらはプランクトンや小魚などには栄養満点な餌になるので、食物連鎖、持ちつ持たれつの関係になっているのです。
生き物がどうしてそのような生き方になったのか、少し紐解くだけでも知らなかった面白い発見がありますね。
今回は南房総市和田地区で、8月26日(日)に開催される「第11回くじら料理と月見の会」をご紹介します。
南房総市和田地区には、日本に5か所しかない捕鯨基地のひとつ「和田漁港」があって、年間26頭のツチくじらが水揚げされています。そんな“くじらのまち”で、今では貴重となったくじら料理を堪能してみませんか!
当日は、くじら料理を中心とした模擬店が並んだり、太鼓の競演や踊りの披露、餅まきなどが行われます。
会場は、和田浦(わだうら)海水浴場駐車場。時間は、午後4時~7時半ぐらいまでです。
詳しくは、南房総市観光協会のホームページをご覧ください。
また、「和田浦海水浴場」近くには、道の駅「和田浦WA(ワ)・O(オ)!」もあります。公園には、全長26メートルのシロナガスクジラの骨格標本があったり、くじらのお料理や加工品などのお土産も買うことができますよ。
第11回 くじら料理と月見の会
開催場所:
千葉県南房総市和田浦海水浴場駐車場
(お車でお越しの方は和田コミュニティセンター駐車場をご利用ください。)
※会場に駐車することはできません。スケジュール:
16:00~ 松風太鼓
16:30~ キッズリズミック
17:30~ 餅まき
19:00~ 民舞の会の踊お餅投げや和田町民舞の会による踊りの披露、松風太鼓による太鼓の競演、各種団体による模擬店の出店などがあります。
※テーブルやイスなどはございませんので、各自でご用意お願い致します。
※ご来場の際は懐中電灯をご持参ください。問い合わせ先:南房総市観光協会
TEL:0470-28-5307
詳細はこちら。
【ハロー千葉】