『マンマ・ミーア! ヒア・ウィ・ゴー』で触れるABBAの普遍性
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【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第467回】
さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回は、8月24日から公開の『マンマ・ミーア! ヒア・ウィ・ゴー』を掘り起こします。
あの大ヒットミュージカル映画の続編が、10年の時を経て誕生!
「ヴァージンロードをパパと一緒に歩きたい」と願った花嫁のソフィが、シングルマザーのドナに内緒で、結婚式に自分の父親かもしれない母親の元恋人3名を招待したことで巻き起こる大混乱を描いた『マンマ・ミーア』。スウェーデンのポップ・グループABBAのヒット曲で構成され、全世界でロングランヒットを記録した舞台を映画化したミュージカル映画の続編が、10年の時を経て誕生しました。
舞台は、前作から10年後のギリシャ・カロカイリ島。主人公のソフィがホテルの開業を目指して奮闘する現在と、ソフィの母であるドナの若かりし頃である1979年の物語を交錯させながら、ハッピーなストーリーが展開します。
母ドナとの夢だったホテルをついに完成させたソフィ。支配人に任命したセニョール・シエンフエゴスとともに、オープニングパーティーの準備に追われていた。ドナの親友ロージーとターニャもやって来て久々の再会を喜ぶソフィだったが、その心は揺れていた。というのも、ニューヨークでホテルビジネスを学んでいる夫のスカイが、一緒にニューヨークで暮らさないかと提案してきたからだ。新たな人生を始めることに魅力を感じるスカイと、母の夢にこだわるソフィ。そんな時、ソフィの妊娠が発覚。ソフィは思わず若き日の母と自分を重ねる。ママは一人で私を身ごもった時、どんな気持ちだったのだろう…。そんな彼女に、ロージーやターニャ、そして3人のパパのひとりであるサムが、彼らの若き日の物語を話し始める…。
言うに及ばず今作でも欠かせないのは、ABBAの名曲たち。前作で観客を魅了した「ダンシング・クイーン」や「マンマ・ミーア」はもちろん、前作には登場しなかったABBAの名曲も登場します。
舞台上でガウンを脱ぎ捨て、学生時代の“ドナ&ザ・ダイナモス”ジャンプスーツに身を包み歌い出す「ホエン・アイ・キッスト・ザ・ティーチャー」。若き日のハリーが歌い出し、ドナも加わってハッピーなダンス・シーンが展開される「恋のウォータールー」。ステージ版「マンマ・ミーア」ではおなじみのミュージカル・ナンバーなのに前作では残念ながらカットされてしまいましたが、ついに今作でフィーチャーされることになった「ノウイング・ミー、ノウイング・ユー」。そして、『マンマ・ミーア! ヒア・ウィ・ゴー』が製作された意義を実感させてくれる感動のナンバー「マイ・ラブ、マイ・ライフ」。
誰もが一度は耳にしたことがあるナンバーだけでなく、知る人ぞ知る極上の楽曲まで網羅することで、ABBAの音楽的魅力が一層引き立っています。ABBAファンにとっては懐かしく、ミュージカル映画ファンにとっては究極の映像体験となること間違いなしですよ。
メロディーの良さはもちろん、登場人物の気持ちに寄り添った歌詞は、まるでこのミュージカル映画のために書き下ろされたよう。そのフィット感に改めて驚かされる人も多いのではないでしょうか。ジャンルをも超越した普遍的な音楽の魅力にあふれたABBAの世界観を、是非スクリーンで再確認してみて。
マンマ・ミーア!ヒア・ウィ・ゴー
2018年8月24日(金)から全国ロードショー
監督・脚本:オル・パーカー
作詞・作曲:ベニー・アンダーソン、ビョルン・ウルヴァース
オリジナル・ミュージカル台本:キャサリン・ジョンソン
原曲:ABBA(アバ)
出演:アマンダ・セイフライド、ピアース・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・スカルスガルド、クリスティーン・バランスキー、ジュリー・ウォルターズ、ドミニク・クーパー、リリー・ジェームズ、アレクサ・デイヴィーズ、ジョシュ・ディラン、ジェレミー・アーヴァイン、ヒュー・スキナー、ジェシカ・キーナン・ウィン、アンディ・ガルシア、シェール、メリル・ストリープ ほか
©Universal Pictures
公式サイト http://www.mammamiamovie.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/