ロシアがウクライナ艦船拿捕~日本にも起こり得ること
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月27日放送)にジャーナリストの有本香が出演。ウクライナ艦船をロシアが拿捕したニュースについて解説した。
ウクライナ艦船を拿捕
ロシアが実効支配するウクライナのクリミア半島ケルチ周辺の黒海で25日、ロシアの国境警備隊がウクライナ海軍の艦船に発砲し、艦船が損傷した。その後、ロシア側はウクライナ軍の船三隻を拿捕している。
飯田)これに関して、ロシア側はウクライナ海軍がロシアの領海侵犯をし、不法行為をしようとしていたと主張しています。一方、ウクライナ側は航行を事前に通告していたと反論しています。そしてウクライナメディアが報じているのですが、議会に当たる最高会議は26日、事実上の戒厳令に相当する戦時状態を導入するポロシェンコ大統領の提案を、賛成多数で承認したということです。
有本)すごく緊張が高まっているのですね。
飯田)このケルチ周辺というのは、クリミア半島からなかに入っていくところです。
有本)4年前の、ロシアのクリミア併合ですよね。あれは衝撃でした。こんな風に地図が塗り変わってしまう、力で一瞬にして変わってしまうと。
飯田)正体不明の兵士たちが。
日本にも同様のケースは起こり得ること
有本)こういうことが現代にも起こり得るのだと思いました。日本にいるとなかなかイメージできませんけれども。黒海のあたりで緊張が高まっているということですが、私たちはこれを自分のことに置き換えてみればいいと思います。ケースとしては少し違いますが、日本の排他的経済水域で、韓国の警備艇が日本の漁船に対していろいろなことをして来ました。
飯田)退去しろとか何とか。
有本)本来あることではないのですよ。
飯田)日本の排他的経済水域ですものね。
有本)日本は自分たちの管轄する海だから、そこで魚を取ったり調査をしたり、活動をすることができるけれども、本来外国はできないはずなのですね。
飯田)外国の主権の行使だから、それをそこでやってはいけない。
海外でのニュースに敏感になるべき
有本)だめです。通行はできるけれども、本来そこで韓国漁船が魚をとることはできないのです。日韓漁業協定で、いい漁場だから両方でルールを守って、特例的に韓国の船も漁をしていいということになっていた。その代わり、「お互いに自国の船に対してルールを守るように監視をしましょうよ」ということだから、こちらに監視して来るなんてとんでもない話です。何が言いたいかというと、その海を誰が管理管轄するものか、領海以外の排他的経済水域も含めて、きちっと確保しておくことは極めて重要なのです。
今後私たちが気を付けなければいけないのは、例えば中国が南シナ海を、事実上自分たちのものにしている活動が進んでいます。そうすると南シナ海に関しては日本の領有権はないけれども、あそこを通る日本の船が中国の艦船とかいろいろなものに邪魔されてしまうことは十分にあるわけでしょう。海上を通って来るもので、いままで普通に日本に入って来ていたものが、入って来ないということになり得る。それらも含めて、他国でのニュースにもっと敏感になるべきですが、このニュースはあまり大きく伝えられていないですよね。
飯田)欧米メディアでは大騒ぎをしているということですが。
有本)そうだと思いますよ。
飯田)クリミアも南シナ海もそうですが、国際的には一切承認されていないところですけれども、ロシアなり中国はもう自国の領土だと主張して、かつそこに人も住まわせたりして、もはや実効支配だと。その力によって領土を拡大して行こうとする目論見ですよね。
有本)人を送り込んでしまって実効支配する。
飯田)この先は自国民保護だと言って、軍隊を出して来る可能性もあるわけですね。
有本)あり得ますよね。こういうことは日本の近辺や東アジアでも起こり得ないことではないのです。
飯田)むしろ半分もう起こっちゃっているということですよね。
有本)もう起きている。そういう点で、こういうニュースにはもっと敏感になるべきだと改めて思います。
これでヨーロッパは緊張しますからね。アメリカとヨーロッパの安全保障の関係はちょっと変わりつつある、そういうことも含めて見ていかなければいけないです。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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