アメリカ軍駐留経費増加の報道~日本には他国と違う交渉の仕方がある

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月13日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。アメリカ軍が駐留の経費増加を検討しているという報道について解説した。

アメリカ軍駐留経費増加の報道~日本には他国と違う交渉の仕方がある

2018年11月29日、20カ国・地域(G20)首脳会合が開かれるブエノスアイレスに向かう前に米ホワイトハウスで記者団に話すトランプ大統領(UPI=共同) 写真提供:共同通信社

岩屋防衛大臣、アメリカ軍駐留経費増加の報道に「主体的に判断」と発言

トランプ政権が日本などにアメリカ軍の駐留経費の負担増加を検討しているとの報道を受け、岩屋防衛大臣は「主体的に判断したい」と述べ、慎重に交渉に当たる姿勢を示した。アメリカのメディアは、トランプ政権が日本やドイツに現在の経費の総額の1.5倍の要求を検討していると伝えている。

飯田)5割増し、いきなり言われると面喰います。相当な額を負担しているのは、何となく見ていてもわかるのですが。

高橋)10年以上前でしたかね、米国の議会でそれぞれの国が実際どの程度負担しているか、という数字は出されていました。当時は日本とサウジアラビアがいちばん負担をしていて、確か7割か8割でした。だから1.5倍ふっかけられると、日本としてはいまの2倍くらいの感じになるのでしょう。ドイツは自己負担が2~3割ですから、1.5倍ふっかけられると10倍くらいになる。
平等に言って来るのであれば、日本とかサウジアラビアは楽です。「他の国はもっと酷いでしょう」と言えるわけです。議会で出していた数字なので、アメリカ政府なども認識している数字です。最近出ていませんけれど。各国に平等に言ってくれるのだったら、日本はこれまで沢山カバーして来た、負担を受けて来たということは言えます。全部の国でディールするのだったら日本には悪くないと思いますよ。

飯田)安全保障環境が変わって来ている。朝鮮半島情勢がどうなるかもわからない。ミサイルの発射の兆候も、なんて話もありますけれど、そんななかでは、個別に交渉となると日本としては弱い。

高橋)一緒だったら、「韓国は日本より負担は低かったはず。だから韓国が先でしょう」と言えます。

飯田)韓国は狙い撃ちされて、駐留経費負担を引き上げられたという話もありましたね。

高橋)狙い撃ちされないで日本は一歩引いて後ろにいて、どこかの国を弾避けにして行くとうまく交渉できるかもしれない。万が一日本に来たら地位協定の話をしたらいいのですよ。負担は増やすけれど、地位協定を見直してと。そういうディールの仕方もあると思います。

飯田)なるほど。そこで、ではこっちもディールをしましょうと。

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