菅官房長官訪米~アメリカの認識は「ポスト安倍」
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月13日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。菅官房長官の訪米について解説した。
菅官房長官外交デビュー~ポンペオ氏、ペンス副大統領と会談
菅義偉官房長官は4日間のアメリカ訪問の日程を終え、5月12日に帰国した。政府の危機管理を担う官房長官の海外出張は極めて異例の訪米で、ペンス副大統領やポンペオ国務長官らアメリカ政府の要人と相次ぎ会談し、北朝鮮の短距離弾道ミサイル発射や、日本人拉致問題、在日米軍再編など幅広い分野で連携することで一致した。
飯田)議題が示す通り、官房長官というよりは拉致問題担当大臣という面も合わせて訪米ということでありました。かなり歓待を受けたようですね。
アメリカ側の菅氏への認識は「ポスト安倍」
須田)そうですね。アメリカ側の受け止め方はどうだったのか。いろいろな動きを見てみると、やはりポスト安倍の1人としてアメリカ側は認識している。もう少し踏み込んで言えば、ポスト安倍の最有力候補者として、アメリカ側はこれを認識したと言っていいと思います。かつて、小泉政権の時代に安倍さんが同じ立場で訪米したことがあります。今回、そのときと同じような状況がアメリカサイドで生まれました。安倍さんが小泉政権のあとを受けて、第1次安倍政権を発足したのと同様の流れができ上がったと言えます。だからと言って、日本国内の政治状況がありますから、ポスト安倍が菅さんだとは言いません。言わないけれど、少なくともアメリカはそういう認識を持っている。私が注目したのは、その「導線」です。
飯田)導線。
須田)ホワイトハウスのなかでどのようなルートをたどって、菅さんはペンス副大統領と会って、ホワイトハウスを辞去したのか。その導線を見て行くと、総理大臣と一緒です。
飯田)そうなのですか。
須田)私はサプライズがあるのではないかと思っていました。ペンスさんと会った後に、たまたま廊下で、計ったようにトランプ大統領がそこに出て来て、立ち話くらいやるのかなと。安倍さんのときはやったのですよ。
飯田)当時のブッシュ・ジュニア大統領と。
須田)ええ。同じような状況が生まれるかなと注目したのですが、そこまでは至らなかった。
飯田)トランプさんのなかでは、いまはまだ様子を見てみようということですか。
須田)そこまで100%ではないということです。ただ、日本側の随行団も総理級でしょう。
ポンペオ氏と再会を約束した意味は
飯田)外務省の局長級が何人も。
須田)そしてホワイトハウスのなかの移動経路も総理と同格、国賓と同格だったところを見ても、アメリカ側の受け入れ体制も十分だったと思います。
飯田)ポンペオさんにしてもペンスさんにしても、「また会おうと再会を約束」と報じられています。今後、菅さんが外交の場でいろいろ出て来る可能性はあるのですか?
須田)ただ、官房長官は総理の女房役ですから。そして霞が関のトップ中のトップです。そういった意味で言うと、外交の最前線に出るべき立場では無いのですよ。
飯田)立場上。
須田)そうすると、その再会を約束したというのはどういう立場なのかなと。官房長官としてではなく、「次は違った立場でまた会う」ということなのではないかと認識しました。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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