現在のロケット開発にもつながる「ベビーロケット」の快挙
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直径1.8cm、長さ23cm、重さ200gの小型ロケット、その名も『ペンシルロケット』の開発に成功した糸川英夫さんは、1955年(昭和30年)に発射実験を行いました。
当時、日本にはまだ“レーダーによるロケット追跡技術”がありませんでした。そこで糸川さんはロケットを打ち上げるのではなく、“水平に発射する”という方法を思いつきました。こうして行われた『ペンシルロケット』の発射実験ですが、29機すべて成功でした。
この成功から、いよいよ本格的に“上に向かって発射”する実験が進められました。そして誕生したのが、全長1mを超える『ベビーロケット』です。発射実験では高度6キロに到達し、成功しました。
1957年(昭和32年)、『国際地球観測年』という国際的な科学研究プロジェクトが始まり、日本も参加しましたが、地球の観測のためには高度100キロに達するロケットの開発が必要でした。その結果、誕生したのが2段式ロケット『カッパロケット』です。こうした努力や成果が、現在の日本のロケット開発に大きくつながっています。
■杏樹の感想
今週は『父の日』を前に「〇〇の父」と呼ばれる方の中から“ビタミンの父” 高木兼寛さんと、“日本の宇宙開発・ロケット開発の父”糸川英夫さんをご紹介しました。
お時間の関係で2人しかご紹介できませんでしたが、日本だけでなく世界にもたくさん「〇〇の父」と呼ばれる方々がいらっしゃいます。またいつか改めてご紹介したいと思います。
ちなみに私は糸川さんが開発された『ペンシルロケット』のキーホルダーを持っています。
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