靴合わせのプロ「シューフィッター」という仕事
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、一般社団法人「足と靴と健康協議会」事務局長で、上級シューフィッターの木村克敏が出演。シューフィッターという仕事について語った。
黒木)今週のゲストは一般社団法人「足と靴と健康協議会」事務局長で、上級シューフィッターの木村克敏さんです。「上級シューフィッター」という肩書でいらっしゃるのですが、具体的にはどのようなお仕事をなさっているのですか?
木村)シューフィッターを知らない方も多いのですが、簡単に言ってしまうと靴合わせのプロです。シューフィッターは資格を取ればなれます。
黒木)シューフィッターになるためには、資格が必要なのですか?
木村)これは私ども「足と靴と健康協議会」が認定している民間の資格になりますが、日本でこの資格を認定している団体は私どもだけです。
黒木)そこで養成していらっしゃるということですか? 木村さんが養成した方々が資格を取って、デパートの靴売り場などでお客様の靴を合わせているということで、全国にいらっしゃるのですか?
木村)そうですね。靴関係に携わっている方の実務的なライセンスなので、デパートの靴売り場や、専門店の靴売り場など、靴を扱っているところにいる販売員さんたち。あとは靴を企画している人や、足関係でフットケアなどをやっている方なども、資格を取りにいらっしゃいます。
黒木)その資格は難しいのですか?
木村)プライマリーという初級のコースがありまして、3日間のスクーリングがあります。朝の9時から夜7時までを3日間です。足のことや靴のことに関してみっちり勉強していただいて、あとは靴を合わせるテクニックや、足を計るテクニックの実習もあります。それと、実際に足の専門の整形外科の先生を呼んで、ドクターが臨床の現場で見ていらっしゃる足の病気や障害などの話をしていただきます。靴に関しては、メーカーで靴を作ったり企画している方に来ていただいて、靴の作りや評価の仕方などを聞きます。そういう内容で3日間、みっちり勉強してもらっています。
黒木)大切なところなのですよね。そこに合わせる靴は、もっと大切ということなのでしょうか?
木村)合わない靴を履いていると、きちんとした歩き方ができなくなってしまいます。合った靴を選んで履いていただくということは、健康を維持する面でもとても大切なことになります。
黒木)シューフィッターと呼ばれる方々は、全国に何人くらいいらっしゃるのですか?
木村)現役で活躍されている方は約3700名。そのうち、私と同じように上級の資格を持っている方は400名おります。
黒木)ときどきデパートや靴売り場で、どういう靴をお求めですかと来てくださる方がシューフィッターの方なのでしょうか?
木村)百貨店では社内資格と言って、いろいろなスペシャリストを育てていますから、販売する方で靴の専門家の方もいらっしゃいます。私どもはFHAと略称で呼んでいるのですけれども、FHAのシューフィッターのネームやバッチを付けている方が、私どもで認定しているシューフィッターです。
木村克敏(きむら・かつとし) / 上級シューフィッター■1965年生まれ、東京出身。
■東洋大学経済学部卒業後、東京・銀座の「株式会社かねまつ」に入社。
ショップ店長、オーダーサロンマネージャー、銀座本店・副支配人を務める。
■その後「コールハーンジャパン」へ転職。ストアマネージャーを経てスーパーバイザー、ショップトレーナーとなる。
■現在は「一般社団法人 足と靴と健康協議会(FHA)」の事務局長を務め、シューフィッターの養成講座の運営の傍ら、講演活動等も実施。上級シューフィッターの有資格者であり、ドラマ「陸王」ではシューフィッターの演技指導も務めている。
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