筒井真理子 × 深田晃司、カンヌを酔わせた才能が再タッグ!

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【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第663回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。支配人の八雲ふみねです。シネマアナリストの八雲ふみねが観ると誰かにしゃベりたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

 

今回は、7月26日に公開された『よこがお』を掘り起こします。

人生の不条理さと、人間の心の闇をあぶり出したヒューマンサスペンス

2016年、第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で審査員賞を受賞し、一躍脚光を浴びた深田晃司監督。最新作『よこがお』は、誰にでも起こりうる人生の不条理を描いた衝撃作。

ある事件をきっかけに<無実の加害者>となってしまった女性が、運命を受け入れ、それでも生きて行くと決意するまでを描いたヒューマンサスペンスです。


市子は、その献身的な仕事ぶりから周囲から厚く信頼されている訪問看護師。なかでも1年ほど前から通っている大石家の長女・基子には、介護福祉士になるための勉強まで見てやっていた。

ある日、基子の妹・サキが失踪する。1週間後には無事に保護されるが、誘拐犯として逮捕されたのは意外な人物だった。事件との関与を疑われた市子は、ねじ曲げられた真実と予期せぬ裏切りによって、築き上げた生活のすべてを失ってしまう。

理不尽な状況へと追い込まれた市子は、自らの運命に復讐するかのように、“リサ”と名前を変えてある男の前に現れる…。


主演を務めるのは『淵に立つ』でもタッグを組んだ筒井真理子。ひとりの女性が持つ異なるふたつの“よこがお”を巧みに演じ、狂気と色気が潜んだ存在感で観る者を圧倒。

また共演には市川実日子、池松壮亮、須藤蓮、小川未祐、吹越満と演技巧者が揃い、物語をよりミステリアスに紡いで行きます。


現在と過去が交錯しながら少しずつ明らかになって行く展開に、独特の緊張感と不穏さを感じずにはいられない本作。作品の構図、役者の演技、音の使い方。どれをとっても計算しつくされた巧妙さが光り、これぞ深田晃司監督作品と、思わず唸ってしまう人も多いことでしょう。

タイトルの『よこがお』とは、半身は見えているけれどもう半分は見えていない状態。その“見えない顔”に、人はいったい、どんな表情を宿しているのだろうか。是非、タイトルが示す意味を頭の片隅に置きながらご覧下さい。


『よこがお』

2019年7月26日(金)から全国ロードショー
脚本・監督:深田晃司
出演:筒井真理子、市川実日子、池松壮亮、須藤蓮、小川未祐、吹越満
(C)2019 YOKOGAO FILM PARTNERS & COMME DES CINEMAS
公式サイト https://yokogao-movie.jp/


八雲ふみね

映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。
機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。
初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。
トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com

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