「たまり醤油」は、味噌の水分を抜こうとして偶然生まれた
公開: 更新:
醤油のルーツは、古代中国からあった『醤(ジャン)』という調味料と言われています。醤油の『醤』と書き、『ひしお』とも読みます。
現在の醤油がどのようにしてできたのかと言いますと、鎌倉時代に、当時の中国から『金山寺味噌』という味噌の作り方が伝わりました。やがてそれが、現在の和歌山県湯浅町にも伝わりましたが、当時の金山寺味噌は水分が多かったそうです。
そこで、味噌が入った樽の上にフタで重しをして、しばらく寝かせたところ、水分がどんどんたまって来たので、それをすくって取り除いていました。あるとき、この水分をペロッと舐めた際にとても美味しかったので、煮物に使うようになったそうです。
これが日本で造られた最初の醤油で、上にたまったものをすくって造られたので、『たまり醤油』です。湯浅町で造られた醤油は『湯浅醤油』と呼ばれて、現在も当時の作り方が受け継がれているそうです。このように醤油は、味噌から生まれたものです。
その後、この『湯浅醤油』の造り方が現在の大阪にも伝わって、醤油が造られるようになりました。さらに江戸時代になると、江戸っ子の好みに合った、味の濃い醤油が造られるようになりました。
これが現在の『濃口醤油』にあたるもので、千葉県の野田や銚子で盛んに造られています。
スズキ・ハッピーモーニング 鈴木杏樹のいってらっしゃい
ニッポン放送ほか全国ネット
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 朝7:37から(「飯田浩司のOK! Cozy up!」内)
ネット局の放送時間は各放送局のホームページでお確かめください。