奈緒、ストーカー女子から備前焼に恋する女性へ

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【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第735回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。支配人の八雲ふみねです。シネマアナリストの八雲ふみねが観ると誰かにしゃベりたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

 

今回は、11月30日公開の『ハルカの陶(すえ)』を掘り起こします。

奈緒、ストーカー女子から備前焼に恋する女性へ

ニッポン放送「しゃベルシネマ」

空前の陶芸ブームに乗って、感動の“陶芸マンガ”が待望の実写映画化!

若い女性を中心に、にわかにブームを巻き起こしている陶芸。手作り系ワークショップの人気が高まりつつある昨今、陶芸もそのひとつとして注目されています。

そんななか、陶芸を題材にした映画『ハルカの陶』が公開されました。

奈緒、ストーカー女子から備前焼に恋する女性へ

ニッポン放送「しゃベルシネマ」

原作は、週刊漫画TIMES(芳文社)にて連載され、第13回岡山<芸術文化賞功労賞>を受賞した、感動の同名コミック。

物語の要となる備前焼は、岡山県を代表する伝統工芸品。瀬戸、常滑、丹波、信楽、越前とともに「日本六古窯」と呼ばれているなかで最も古い焼き物で、釉薬(うわくすり)を使わず、絵付けもせずに高温で焼くのが特徴。

土の性質や窯(かま)への詰め方、窯の温度の変化、焼成時の灰や炭などによって模様が生み出されるため、ひとつとして同じ色、同じ模様にはならず、手作りの味わいを楽しむことができ、使えば使うほどに味わいが増すことでも人気を集めています。

本作では、重要無形文化財保持者や備前焼陶友会による全面協力のもと、本物の窯を使った迫力ある窯焚きのシーンを織り交ぜながら、備前焼の魅力と、その土地に生きる人々の夢と伝統を紡ぐ姿が瑞々しく映し出されています。

奈緒、ストーカー女子から備前焼に恋する女性へ

ニッポン放送「しゃベルシネマ」

OLとして平凡な日々を過ごしていた、小山はるか。ある日、デパートの展示で目にした備前焼の大皿に強く惹かれたはるかは、言葉にできない感動を胸に岡山県備前市へ。意気揚々と大皿の作者を訪ねるが、目の前に現れたのは、頑固でぶっきらぼうな職人気質の男、若竹修だった。

勢いのままに弟子入りを志願するはるかだったが、修には相手にしてもらえない。見るに見かねた人間国宝・榊陶人が取り計らってくれて、“修行見習い”としての日々がスタートするが…。

奈緒、ストーカー女子から備前焼に恋する女性へ

ニッポン放送「しゃベルシネマ」

主人公の小山はるかを演じるのは、ドラマ「あなたの番です」の尾野ちゃん役でブレイクを果たした奈緒。夢に向かって奮闘するヒロインを、キラキラと輝く魅力で熱演しています。

共演には平山浩行、笹野高史、村上淳と実力派キャストが集結。備前の町のゆったりとした空気感が作品全体を包み込み、人の温もりと“ものづくり”の魅力が詰まった人間ドラマです。

奈緒、ストーカー女子から備前焼に恋する女性へ

ニッポン放送「しゃベルシネマ」

『ハルカの陶』

2019年10月25日からイオンシネマ岡山にて先行公開・11月30日(土)から渋谷ユーロスペースほか全国公開
監督・脚本・編集:末次成人
原作 作:ディスク・ふらい/画:西崎泰正「ハルカの陶」(芳文社)
音楽:佐藤礼央
主題歌:「スプートニクの夜明け」サボテン高水春菜
出演:奈緒、平山浩行、村上淳、村上真希、長谷川景、岡田健太郎、勝又諒平、小棹成子、八木景子、笹野高史
(C)2019「ハルカの陶」製作委員会
公式サイト http://harukano-sue.com/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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