【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第721回】
さぁ、開演のベルが鳴りました。支配人の八雲ふみねです。シネマアナリストの八雲ふみねが観ると誰かにしゃベりたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回は、11月8日公開の『その瞬間、僕は泣きたくなった-CINEMA FIGHTERS project-』を掘り起こします。
作家性が高い映画監督たちによる、5つのショートストーリー
EXILE HIROが率いるLDH JAPANと、俳優の別所哲也が代表を務める「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」(SSFF&ASIA)、そしてEXILEなどに楽曲提供して来た作詞家・小竹正人がコラボレーションする「CINEMA FIGHTERS project」。
第一弾「CINEMA FIGHTERS」、第二弾「ウタモノガタリ-CINEMA FIGHTERS project-」に続く第三弾「その瞬間、僕は泣きたくなった-CINEMA FIGHTERS project-」が、劇場公開となりました。
映像、詩、音楽。それぞれが持つ力を融合させた新しい映画表現にチャレンジしている本作は、5つのショートストーリーからなるオムニバス映画です。
運命と奇跡が生み出した出会いを描く、三池崇史監督とEXILE AKIRAによる『Beautiful』。2人の男女の孤独と悲哀が抒情的なタッチで綴られて行く、行定勲監督と小林直己の『海風』。
日本から遠く離れたメキシコを舞台に、青年の見る世界が広がって行く様子が、臨場感ある映像で表現される、松永大司監督と今市隆二の『On The Way』。青年・バクに起こった一晩の奇跡を描く、洞内広樹監督と佐野玲於の『GHOSTING』。
そして、受験や恋に悩む高校生を描いた切なく繊細なラブストーリー、井上博貴監督と佐藤大樹による『魔女に焦がれて』。1作品23分、小竹正人の詞の世界からインスパイアされた瑞々しいストーリーが展開します。
そして、主人公の心情を切なく歌い上げた主題歌は、完全書き下ろしの新曲5曲。
『Beautiful』にはCrystal Kayが歌う「Beautiful」、『海風』にはLeolaの「海風」、『On The Way』は主演の今市隆二が自ら歌うRYUJI IMAICHI「Church by the sea」、『GHOSTING』はLISA「ラストラブ」、そして『魔女に焦がれて』には琉衣「ライラック」を起用。
小竹氏によると、各監督と入念な打ち合わせを重ねて作詞作業をしたので、映画と主題歌の融和性が、これまでのシリーズのなかでもいちばん深くなっているとのこと。
設定やテーマはそれぞれ違えども、どの作品も共通して“愛”と“死”を描いているのは、興味深いところ。また、各監督の作風や個性の違いを見比べることができるのも、オムニバス映画の魅力のひとつと言えるでしょう。心に響く5篇の珠玉のドラマをじっくり堪能して。
【その瞬間、僕は泣きたくなった-CINEMA FIGHTERS project-】
2019年11月8日(金)から全国ロードショー
『Beautiful』
監督:三池崇史
キャスト:EXILE AKIRA、蓮佛美沙子
主題歌:Crystal Kay「Beautiful」
『海風』
監督:行定勲
キャスト:小林直己、秋山菜津子
主題歌:Leola「海風」
『On The Way』
監督:松永大司
キャスト:今市隆二、パコ・ニコラス
主題歌:RYUJI IMAICHI「Church by the sea」
『GHOSTING』
監督:洞内広樹
キャスト:佐野玲於、畑芽育
主題歌:LISA「ラストラブ」
『魔女に焦がれて』
監督:井上博貴
キャスト:佐藤大樹、久保田紗友
主題歌:琉衣 「ライラック」
エグゼクティブプロデューサー:EXILE HIRO
企画・プロデュース:別所哲也
コンセプトプロデューサー:小竹正人
(C)2019 CINEMA FIGHTERS project
公式サイト http://sonoshunkan.toeiad.co.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/